伊勢与市の発想
料金をとって入浴させる、いわゆる公衆浴場のビジネスとしての歴史を紐解くと、戦国時代の天正19年(1591)、徳川家康が江戸入りした翌年に、伊勢与市という者が銭瓶橋(大手町のあたり、現在の現在の呉服橋と常磐橋の中間付近にあった橋)の近くで風呂屋を開業、永楽1銭の代金をとったのが銭湯の始まりと言われています。
温浴施設と新型コロナウイルス問題に関する記事
料金をとって入浴させる、いわゆる公衆浴場のビジネスとしての歴史を紐解くと、戦国時代の天正19年(1591)、徳川家康が江戸入りした翌年に、伊勢与市という者が銭瓶橋(大手町のあたり、現在の現在の呉服橋と常磐橋の中間付近にあった橋)の近くで風呂屋を開業、永楽1銭の代金をとったのが銭湯の始まりと言われています。
温浴=(やすらぎ+きよめ+いやし+たのしみ)×(心+身体)
これは、私にとっても非常に腑に落ちる概念です。
ところで、上の要素のうち「きよめ」については、まだ十分に整理がついていません。
昨日は満天の湯休館日特別営業第5弾に参加してまいりました。
第1弾の時から満足度は高かったのですが、開催する度に内容がどんどん進化していくのが分かり、本当に素晴らしいと思います。
1人4,000円のチケットは開催前にSOLD OUT。本来は休館日だったのに、しっかり売上を作っています。
今回も水着着用の男女合同で、露天風呂の境界ドアから自由に男女浴室を行き来することができる形式でした。
いまは新しいサウナ施設であれば大いに注目され、遠くの人も体験しに来てくれる話題性がありますが、消費者の選択肢が増え、個室サウナが珍しいものでなくなってきた時にはそうはいかなくなります。
競合施設が増えてくる中、どれだけリピーターを確保でき、習慣的に利用してもらえるのか。
それを考えると、やはり「個室サウナ×何か」が必要となってきます。
築20年の公共温浴施設を市が民間に譲渡する方針を決めたとのニュースを見ました。
以前調査で入浴したことのある施設でした。
有名建築家にが設計し、初期投資に46億円もかけた建築で、膨らむ修繕維持費を負担しきれなくなったそうです。
なんともったいない…
ずべて算数レベルの話で、何も専門的なことや難しいことではありません。設備の専門的なことはよく分からない…と避ける必要はないのです。
水光熱費と安全衛生と顧客満足度のバランスを最適化するというのは、小学生のように素直に単純に考えてみるということからはじまると思っています。
かけ流し方式の浴槽で、お湯の温度と鮮度と衛生状態を適切に保とうとすれば水光熱費が膨大になります。
それを躊躇なくできるのは、下水道以外の排水経路があり、源泉の湯量と温度に恵まれているという条件が揃ったところに限られるのです。
20年前は想像もしていなかったことですが、最近は「サウナのまち」、サウナによる地域振興を考える地域が登場してきました。
これだけのサウナブームですし、温泉は地域によって恵まれるところとそうでないところがあるのに比べると、サウナならどのような環境であっても作れることを考えると、「サウナのまち」宣言が相次ぐのも頷けます。
「PI値」というのは、客数1,000人に対して、ある商品がいくつ売れるかを指標化したものなのですが、温浴施設の仕事をするようになる前は小売業のコンサルティングもしていたので、元々はスーパーマーケットの売上分析手法であるPI値を使って温浴施設の飲食メニュー分析に応用したのです。