すべてを犠牲にしても

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今日は 2022年1月13日です。

◆すべてを犠牲にしても

 昨年リニューアルした弊社の公式サイトには、「採用情報」というページがあります。
https://aqutpas.co.jp/recruit/

弊社のような零細企業でも、時折採用希望者がコンタクトしてきてくれることがあるのですが、人事部などありませんし、採用活動だけにそこまで時間を割けないので、なるべく事前に私の考え方や社風を伝えてミスマッチを防ごうと思い、メッセージと社員行動指針を書いたのです。

行動指針は12項目を挙げていますが、その中に「12.約束を守る」という項目があります。

これは前職の船井総研の創業者、舩井幸雄から教わったことのひとつです。かつての船井総研の社員手帳には「従業員行動基準10則」というページがあり、その最後の10番目に書かれていたのは、「なによりも信用を大事にしよう。信用のためにはすべてを犠牲にしてもよい。」という言葉でした。

そこに「すべてを犠牲にしても」という強い言葉が使われていることに、当時社会に出たばかりだった自分は少し違和感を覚えていました。「信用が大事だということは理解できるけれども、すべてを犠牲にって言うほどのことなのだろうか?」と思っていたのです。

私も社会に出てから30年以上が経ちました。コンサルタントとしていろいろな人物や企業と出会い、その栄枯盛衰を見てきました。

経営者がどんなにアタマが良く魅力的な人物で、マーケティング的にも大成功して、会社が急成長していても、信用を軽視していたゆえに、結局は失速してしまうこともあります。

経営は資金繰りが重要と言われるのは、資金繰りが悪化している状態では信用ある取引を持続するのが難しいからです。支払いの遅れや不払いなどで迷惑をかければ一気に信用を失います。「金の切れ目が縁の切れ目」というと金銭だけでつながった脆い関係のようなイメージがありますが、従業員や取引先は金融機関ではありませんから、いくら尽くしても支払ってくれないような企業を信用しろという方が無茶な話です。

温浴施設にとって安全衛生が最も大切と言われるのは、お客さまが完全に無防備な裸になって身体を預けるからです。そこに信用がなく、「この施設で病気をもらうかも知れない」「怪我するかも知れない」などと思われたら、誰も来てはくれないでしょう。

どれだけの信用を積み重ね、たくさんの人から強い信用を得ているかが、イコール企業の価値であると言えますし、信用を失ったところでは…

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