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今日は 2021年11月11日です。
◆温浴でまちおこし
昔の話ですが、船井総研在職中に温浴という専門分野を見出して、そこに注力していくようになった頃、自分の中でひとつの葛藤がありました。
それは「地域振興」と「温浴」と、どちらのテーマへ進むべきなのか?ということです。
それまでの業務経験から、いずれのテーマにもそれなりの知見が蓄積されてきていて、どちらへ進んでも大きな世界が広がっていると思いましたし、それぞれに重大な社会的意義を感じていました。
公共温浴施設の仕事では、地域振興と温浴という2つのテーマが重なることもあったので、しばらくはどちらに決めるということではなく、両輪で行けば良いと考えていました。
当時、温浴業界向けに「湯けむり通信」というメールマガジンを発行してたのですが、同時に「週刊まちおこし」というメルマガも創刊しました。完全に二股です。(笑)
いまはニコニコ温泉(株)の社長をしている元同僚も、私と同じく地域振興に関心を持っていましたので、週刊まちおこしの初代編集長は彼にやってもらいました。
現在も、週刊まちおこしは船井総研地方創生コンサルティングチームに引き継がれ、発行が続いているようです。
https://machiokoshi.funaisoken.co.jp/
創刊したのは2002年ですから、もうすぐ20周年を迎えるということになります。月日が経つのは早いものです。
私自身は先に温浴方面の仕事が忙しくなり、自然にまかせて進んでいくうちに今に至るわけですが、地域振興を重要と考えていた気持ちは変わっていません。
今は温浴ビジネスを通じた地域振興への寄与、つまり観光振興や地域ブランドづくり、地域資源の掘り起こしなどを意識していますので、結果的には二股を続けているということなのかも知れません。
20年前は想像もしていなかったことですが、最近は「サウナのまち」、サウナによる地域振興を考える地域が登場してきました。
これだけのサウナブームですし、温泉は地域によって恵まれるところとそうでないところがあるのに比べると、サウナならどのような環境であっても作れることを考えると、「サウナのまち」宣言が相次ぐのも頷けます。
温浴でまちおこし。その手法は温泉でもサウナでも同じことだと思っています。
温泉による地域振興ということでは、最高のモデルがあります。それは熊本県の黒川温泉郷です。私も黒川温泉には何度となく足を運んでいますが、自然環境豊かな田舎の温泉街です。
箱根や熱海のように、首都圏のマーケットを背景にして、交通アクセスにも恵まれた温泉地とは違い、不便な場所にあります。人口は自動車30分圏で…
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