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今日は 2020年7月7日です。
◆単純一律割引はもうやめましょう(2)
前号で「Withコロナ、Afterコロナ時代に生き残るためには、単純な一律割引で集客といったBeforeコロナ型の発想から頭を切り替えなければならない」と書きました。
コロナ前と今の世の中で大きく異なっているのは、
(1)感染不安心理
(2)オンライン化
(3)経済不況&生活不安
ですが、感染不安心理は短期から中期的な課題であり、オンライン化と経済不況&生活不安は長期的なトレンドになるだろうと考えています。
つまり、感染不安心理への対策は当面は戦術戦略レベルで対応すべきで、業態やハードの大掛かりな変更は慎重に考える必要があります。
一方長期トレンドに対しては、これからの大きな流れに乗ると考えれば、戦略的な対応もアリだということです。ただし、大規模投資など後戻りしにくい変更については、流れの行き先をしっかり見極める必要があります。
そして、「どこの誰がどんな気持ちでいるのかを考えて、その気持ちに寄り添った言葉やサービス、販促手法を考える方が何倍も有効」とも書いたのですが、長期化が予想される経済不況の影響を受けている人や生活不安を抱える人にとって「安い」ことはありがたくても、一過性の割引キャンペーンではあまり響かないと思われます。
一方、メルマガ第1279号「安全対策と料金改定」(2020年6月12日執筆)でお伝えしたように、当面の安全対策コスト(利用人数制限、清掃や交換の頻度アップなど)を考えれば、これまでよりも利益率を高めなくてはならない局面です。
単純一律割引で全体の利益率を低下させてしまえば、ますます採算がとれなくなります。
値下げなのか、値上げなのか。いくら考えてみても、コロナ前の料金体系を前提にした価格の上げ下げだけでは答えは見つからないと思います。
これから求められるのは、誰もが「自分にとって利用しやすい」と感じられるような料金体系。
それにはオプション料金、会員制度、時間制、予約制、貸切、サブスクリプション、ダイナミックプライシング…などを組み合わせた総合的な営業方針の見直しが必要なのです。
いま東京の船堀にある東京健康ランドまねきの湯さんで10分100円の時間制料金が導入され、注目しています。
http://www.manekinoyu.jp/tokyokenkoland/
料金体系の変更は、割引クーポンのような戦闘レベルの取り組みではなく、戦術の変更です。取り返しがつかないということはありませんが、経営的影響が大きいので、お客様の反応を慎重に見極める必要があります。
今回の時間制料金は7月末までの期間限定とのことですが、こうしたチャレンジ性の高い狙いを持った取り組みをする時にこそ、「期間限定キャンペーン」が有効です。期間とともに終了することもできますし、内容を再調整したり、続行することも可能となります。
世の中が大きく変わっている今だからこそ、このような意欲的な取り組みが必要なのです。
(望月)