時間制料金その後

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今日は 2020年8月21日です。

時間制料金その後
 JRが新幹線や在来線特急の大幅割引キャンペーンを開始しました。新型コロナウイルスの影響でお盆期間中の利用客数が前年同時期の23%にとどまる中、異例の大規模キャンペーンで集客を図ろうということのようです。

交通手段の費用が下がれば、人の長距離移動が促進される面はありますので、経済活動全般を後押しする意味はあると思いますが、当のJRの収益という面では疑問です。

いま新幹線や特急の利用が低迷しているのは料金が高すぎるからではありません。感染不安心理や自粛ムード、そしてビジネス活動がオンラインに移行していることなどが原因です。

原因が価格ではないのですから、半額にしたら利用者が倍以上になるのかというと、それは難しいだろうと思います。

安さに比例して利用者が増えたとしても、売上は変わりません。ましてや値下げ幅を埋めるほどの利用者増がなければ、値下げは収益を悪化させる結果につながってしまうでしょう。

普通に考えば得策とは思えないのですが、あえてそれをやるのはGoToキャンペーンに続く国策の一環なのかも知れません。

温浴施設でも、集客減をなんとかカバーしようと値引きに走ってしまう傾向があります。コロナ以前から申し上げていることですが、料金と客数はシーソーのようなもので、客数ばかりを追いかけても客単価がダウンしていたら収益は改善しません。むしろ現場が疲弊したり、サービスレベルが低下してしまい、大切なリピーターを失うリスクすらあるので、集客一辺倒の安易な値引きは決しておススメできません。

メルマガ第1300号「単純一律割引はもうやめましょう(2)」(2020年7月7日執筆)で、「値下げなのか、値上げなのか。いくら考えてみても、コロナ前の料金体系を前提にした価格の上げ下げだけでは答えは見つからないと思います。これから求められるのは、誰もが『自分にとって利用しやすい』と感じられるような料金体系。」と書きました…

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