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今日は 2021年12月13日です。
◆椅子取りゲーム
この1、2年の間に、サウナ室の中でかつてなかった現象が起きるようになりました。
それは椅子取りゲーム。
サウナ人気で利用者が増えたことと、コロナ対策でサウナ室の利用人数制限をしているという2つの要因が重なり、サウナ室が定員一杯になることが頻繁に起きています。
満席に近い状態のサウナ室では、自分の好みの場所は選べないため、とりあえず空いたところに座るしかありません。
いったん座ってから、サウナ室の中で自分の好みの場所が空くのを待つのです。
下段から中段、そして上段へと2回、3回の移動する人も見かけます。席が空いたのを見計らってすかさず移動する様は、まるで子供の頃にやった椅子取りゲームを思い出します。
サウナ室内でそのような現象が起きているということにお気づきでしょうか。混んでいる時間帯にお客さまと一緒に入浴して初めて気づくことなので、意外と見落とされていることかも知れません。
ある施設は昭和ストロング。かなりの高温設定のため、慣れている人でも最上段には5分と座っていられないような状況です。しかし中段下段の満足度が高く、人数配分的には良い感じで分散しているとも言えます。
またある施設のタワーサウナは、最上段とそのひとつ下の段が人気。最下段はほとんど座る人がいません。これは対流やベンチレイアウトに改善の余地ありと考えられます。
「上段と下段でこれだけ人気に差があるということは、対流が悪くて上下の温度差が大きすぎるのでは?」
「ベンチに座れる人数は、一番人気の上段が少なくて、空いている下段にはたくさん座れる。このレイアウトや温度設定で良いのだろうか?」
など、いろいろと考えが浮かんできます。
サウナの温度は、人によって好みに差があるので、室内に温度差があること自体は問題ありません。しかしあまりにも不人気なゾーンがあるとしたら勿体ないです。人が最も多く座れる段が人気の温度帯になるよう調整するのが良いでしょう。
サウナ室内空気の対流は、給気排気の位置や換気量、ストーブ上の防熱板の形状や向き、天井の形状、ベンチ板の目透かし、そしてロウリュなど様々な要因で変化しますので、大掛かりな工事をしなくても改良できないものか、いろいろ調整してみる必要があります。
そしてベンチレイアウト。良い状態の熱を体感してもらうためにはどのようなベンチの配置、高さが良いのか。通常のサウナ室のベンチは収容人数重視か、あまり深く考えずに設計されていることも多いように感じます。
先日、子供が遊ばなくなってしまい込まれていたレゴを引っ張り出して、ベンチレイアウトをあれこれ考えていたら、面白くてすっかり熱中してしまいました。
そもそも浴室設計が洗い場や浴槽から先に考慮され、サウナ室は余ったスペースに詰めただけ…
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