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今日は 2021年11月22日です。
◆宣伝チャンス
昨日はICU国際基督教大学アジア文化研究所が開催するシンポジウム「コロナ禍から考える日本の風呂文化」にオンライン登壇いたしました。
https://subsite.icu.ac.jp/iacs/symposium/post-50.html
普段は温浴業界関係者とお会いしていることが多く、業界外の人たちとの交流の機会があまりない毎日なのですが、久しぶりにいつもと違う気づきが得られたように思います。
特に今回はICUの先生方、温泉療法専門医の早坂信哉先生とご一緒させていただいたので、アカデミックな刺激をたくさん受けました。
江戸時代に温泉療法を研究し普及させた功労者、貝原益軒の養生訓(1712)に書かれていることは現代医療から見ても理にかなっています。しかし、汗をかくほど風呂に入るなというのは私には疑問でした。
発汗や汗腺の働きを活発にすることは身体に良いはずなのに、江戸時代の人はなぜをそれを気が抜けると考えたのか。汗をかき過ぎると低ナトリウム血症となり倦怠感や脱力感を生じることがありますが、もしかすると江戸時代の食事にはそれほど塩分が含まれていなかったのか?などいろいろ考えさせられます。
昔の温泉番付では東の横綱は草津温泉、西の横綱は有馬温泉。今も昔も人が感じることは同じのようです。すぐランキングしたがるのも一緒ですね。
早坂先生からは「コロナで生活習慣が変わり、体調を崩す人が多い。40度全身浴10分、毎日続けることで絶大なる健康改善効果」を教わりました。今まで何となく家庭風呂は温浴施設のライバルと思ってきたのですが、毎日入浴するためには家庭風呂が快適であることも大切です。
温浴施設はとびきりの効果と楽しみを求めて。日々の健康管理のためには自宅でも毎日浴槽につかる。そういうライフスタイルが理想かも知れません。
ところで、シンポジウムの中で一番ハッとさせられたのは、司会の山本妙子助教が「しばらくお風呂屋さんに行っていない。もう行ってもいいものかどうか、今どうなっているのか…」と話していたことでした。
元々は温浴施設ユーザーだった人たちが、緊急事態宣言や自粛ムードの中で利用習慣が途絶え、今もまだ復活していないのです。
温浴施設もコロナ禍で経営が大変な状況ですから、できるだけ出費は抑えたい。そうなると情報発信はコストのかからない館内告知とSNS発信中心にならざるを得ない。しかしその情報をキャッチできるのは施設に来ている人と、温浴施設に行こうと思ってネット情報を検索する人だけですから、それ以外の人たちには何も伝わっていないのです。
いまは、行政からの各種制限も解除され、徐々に社会活動は活発さを取り戻しつつあります。しかし、不安感が完全に払しょくされたわけではありません。
こんな時こそ、多少コストをかけてでも広告媒体を使って、「皆さん戻ってきてますよ。感染防止対策はしっかりやっていますので、どうぞ安心してお越しください」というメッセージを伝えるべきだと思います。
今月は…
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