各地の温浴施設集客状況とこれから

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今日は 2021年10月4日です。

各地の温浴施設集客状況とこれから

 緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全面解除されてから初の週末。各地の繁華街や行楽地に出かける人も増えたようです。

温浴施設の様子はどうかと思ってGoogleマップのグラフで確認すると、現在客数を示すピンクの棒グラフは、だいたいどこも通常よりも多くなっていました。

連休中日でもないのに、Twitterでは入館制限中を知らせる投稿もちらほら見られ、かなり客足が戻っている様子がうかがえます。

実際の様子を見てみたくなり、自宅から行ける施設の候補をチェックして、通常と比べてピンクのグラフの棒が突出して高くなっていない施設を選んで行ってきました。

混雑を避けたつもりだったのですが、その施設でも、受付前の検温に時間がとられることもあり、玄関先には少し入館待ち行列ができていました。

館内はレストランも含めてほぼ満員に近く、これ以上入ったら居場所がなくなるだろうというギリギリの状態。

そしてサウナ室は横敷きのマットに2人が座るというコロナ前と同じ提供方法にも関わらず、満員状態が続いていました。水風呂や外気浴も同様で、なかなか自分のペースではサウナ浴が楽しめないくらいの混雑ぶりでした。

コロナ禍で生まれた、ディスタンスや換気といった新しい衛生観念が定着するのか元に戻っていくのか。それは施設の収容人数に売上が左右される温浴事業者にとっては非常に大きな問題ですが、消費者意識と行政指導はどちらへ向かうのか…そんなことを考えながら入浴していました。

さて、今回の宣言・措置解除は、これまでと違ってワクチン接種率が高まっていますので、かつてよりも消費者に安心感が広がっているのかも知れない。そうだとすると10月からの集客はかなり期待できるかも知れないと思って、帰宅してから各地のご支援先に電話して「今日の客数はどうでしたか?」と聞いてみました。

しかし、どうやら宣言・措置解除でいきなり繁忙日のような集客になったのは、首都圏だけだったようです。

人口集積度以上にマーケットに生じている温度差は、サウナブームの動きに連動しているように思います。いまサウナで活況を呈しているのはほとんどが首都圏の施設で、地方の温浴施設にとってはサウナブームは感じられるとしても、まだそれでコロナ禍の客数減を補うほどの動きにはなっていないのです。

しかし、これは早晩全国へ波及していくだろうと考えています。かつての温浴業界のトレンドを思い返しても、すべて北海道から沖縄まで津々浦々に行き渡っていきました。サウナブームだけが首都圏限定で終わるとは考えにくいのです。

サウナファンの来店が増えた時に、次に起こるのは、これまでの一般的な温浴ファンとの利用スタイルとの違いという問題です。

[サウナ→水風呂→外気浴]を延々と繰り返すサウナ客は、浴槽はあまり利用しません。そこで、
・サウナ室や水風呂の温度設定を過激側に調整
・ロウリュ頻度アップ
・外気浴チェア増設
といった対策で、サウナエリアの回転率を上げ、渋滞を防ぐことが必要となります。また不感温度浴槽や薬湯など、サウナと相性の良い浴槽にすることも良いでしょう。

もうひとつ、コロナ禍でよく言われるようになったのは、「サウナ入浴だけが目的で来ている人たちなので、客単価が上がらない」ということです。

これに関しては、サウナ客だからではなく、コロナ禍での飲食部門の営業状態に影響を受けている可能性が高いと考えています。

飲食部門の休業や営業時間短縮、さらにアルコール禁止といった措置は、飲食の利用率を引き下げます。

特にアルコールは…

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