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今日は 2021年9月13日です。
◆目的は完成ではなく、素早い進歩
最近、「スポットコンサルティング」をご利用いただくことが多くなりました。
コロナ禍で現地訪問が難しいという影響もあるのですが、長時間の会議をせず、議論の対象を限定して、小さい単位で問題解決していくスタイルです。スポットコンサルティングの料金は30分単位で精算します。
現場の運営改善に取り組んでいるような場合は、そういった短時間のやり取りを繰り返してスピーディに物事を進める方が、早く結果に結びつけられると思います。
しかし、多額の初期投資を伴い、工事期間も長くなる新規開業やリニューアルといった大型プロジェクトとなると、なかなかそうもいかなかったのです。
大型プロジェクトでは、着手から完了までのプロセスを区切り、フェイズごとに緻密に作業を組み立てて行きます。
新規開業で言えば、「簡易調査」→「事業化意思決定」→「基本構想・事業計画」→「基本設計・実施設計」→「開業準備」→「オープン」といった流れです。
このようなプロジェクトではコンサルティングもフェイズ単位で行い、報告書を提出したりしながら、まとまった金額でのご契約となるのが通常でした。
ところが、最近は新規開業やリニューアルもスポットコンサルティングで進むようになってきたのです。お互いにオンラインコミュニケーションに慣れてきたことが大きいと思いますが、これが予想外に良い効果を生む可能性を感じています。
以前のやり方であれば、はじめに入念に考えられたプロセスやスケジュール通りに進めるのですが、そのプロジェクトに1年も2年もかかるとしたら、その間に時代が変わってしまう可能性があります。
1年前に、今の状況を想像することができたかと言えば、誰にとってもそれは難しかったと思います。例えば1年前の私は、東京オリンピックは開催できないだろうと思っていましたし、事業再構築補助金とかデルタ株なんて言葉も知りません。
そんな目まぐるしい時代には、初めに完成形を思い描いて、それに向かって着々と進めていくようなやり方はもうそぐわないのです。
それよりも、日々動きながら目先の成果を確かめつつ、違うかなと思えば素早く軌道修正する、そんな進め方の方が良いと思うようになってきました。
例えば、温浴施設の新規開業を目指すのであれば、まずその地域でテント式サウナのイベントをやってみる。
今どきテント式サウナは通販ですぐ買えますし、多額の投資も不要です。しかし、そこから多くの学びが得られるでしょう。
地域の人たちの反応はどうだったか、温度湿度と体感の関係、換気、薪の扱い、安全管理、イベント運用ノウハウ、地域資源と温浴がどう結び付けられるか…その経験には温浴施設経営者が知るべき重要な情報がたくさん含まれているのです。
これは、Webサイト（ホームページ）制作の感覚に似ている気がします。看板はデザインして制作して設置したらそれで完了です。あとは色褪せて壊れるまでずっと立てっぱなし。
それに対してWebサイトは、書き換えたり書き加えたり、ページを追加したり、後からいつでも自由に変更することができます。自社や時代の変化に合わせて成長させていくことができるという点が、作りっぱなしの看板との大きな違い…
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