諦めるのはまだ早い(3)

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今日は 2021年8月13日です。

諦めるのはまだ早い(3)

 温浴施設とトリートメントサービス。ビジネスの組み合わせとしては最適なのに、入館客数が充分でないために、サービス業務受託の引き受け手がなかなか現れないという問題を、今回はトリートメントサービスを提供する側から考えてみましょう。

入館者数が少なく、 トリートメントサービス運営が安定的に成立しにくいと考えられる場合、大手運営受託企業への委託はなかなか話が進みません。

その場合、施設側の対策としては、大手だけでなく地元の中小店や個人事業主をあたってみたり、自社の社員をセラピストに育成する方法があるということを前回書きましたが、受託側から見ると以下のような対策が考えられます。

1.非常設
 無いよりはあった方が良いと言う意味では、必ずしも施設の営業時間に完全に合わせる必要はありません。限定日だけの営業や短時間営業であっても、温浴施設でトリートメントサービスが受けられるということだけでも前進と考えられます。

2.非常駐
 温浴施設の場合は先に入浴してから施術を受けるというタイムラグがありますから、予約の仕組みがあれば、即施術対応可能なセラピストが常駐していなくても営業は可能です。オンライン予約が入ってから施設に駆けつけるというスタイルなら、待機する拠点は30分圏くらいのエリアにあれば良いということにできるでしょう。

3.複数施設同時受託
 ひとつの施設の入館客数では事業として成立しにくいとしても、複数施設を同時受託することで事業規模を大きくできる可能性があります。日本中どこであっても、ひとつの施設から30圏内には、必ず他の温浴施設やホテル、フィットネスなどが複数あるはずですから、それらにまたがってトリートメントサービスの運営を受託すれば、安定的な売上が確保できます。上記の「非常設」「非常駐」「オンライン予約」という方法なら同時受託が実現できるのではないでしょうか。

4.元セラピストのネットワーク
 しっかりした技術を持つセラピストの確保は簡単ではありません。しかし、他の仕事に転職したり、子供ができて引退したなど、元セラピストは実はたくさんいるはずです。そういった人たちを掘り起こし、常勤でなくても短時間のお小遣い稼ぎも可能ということで施設とマッチングできるようになれば、セラピスト採用問題は大きく改善できる可能性があります。

5.マルチ技術、マルチタスク
 前号で書いたように、複数のトリートメントサービスを担当できるマルチ技術、そして温浴施設内でトリートメントサービス以外の仕事もこなせるマルチタスクがあれば、入館者数が少なく、単一メニューでは売上が安定しない施設でも運営を継続できるだけの生産性が確保できることになります。

このようないくつもの取り組みによって…

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