日本初!イノベーションサウナが爆誕するまで(3)

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今日は 2021年7月27日です。

日本初!イノベーションサウナが爆誕するまで(3)
 サウナ換気についての話の続きです。

ドア開閉によってどのくらいの空気が入れ替わるのか?

これもあまり研究が進んでいない分野のようで、ネットで探してもなかなか期待する情報に行き当たりません。データの出所や計算方法によって1回あたり1.4立方mとか、3.9立方mとか、バラつきが大きいのです。

考えてみると、ドアの大きさ、開閉速度、前室有無、気圧差、温度差、外気の流れなどの条件もいろいろですから、これも一概に言えるものではないのでしょう。

また計算してみました。

上記の10名のサウナ室で、それぞれ1人10分ずつサウナ室にいるとして、交代しながらずっと満員状態が続くとしたら、10名×6回交代×出入りでドア開閉2回ですから、1時間あたり120回のドア開閉があります。

仮に1回のドア開閉で1立方mの換気だったら120立方m/h、3立方m/回だったら360立方m/hですから、上記の10人用30立方mのサウナ室の場合、空気はドア開閉によって1時間あたり4回〜12回入れ替わることになります。

これなら焼肉屋さんともいい勝負になりそうな気がしてきました。

しかし、まだ「問題なかった」とは言えません。

その理由のひとつは、ビル管理法です。

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)では、換気回数ではなく、室内の一酸化炭素濃度(10ppm)や、二酸化炭素濃度(1000ppm)の基準を設定することで、居室の適切な換気量を確保することを求めています。

この基準を実現するため、空気調和・衛生工学規格では、人体から発生する二酸化炭素に基づき、1人あたりの必要換気量を約30立方m/hとし、居室の在室密度に応じた必要換気量を示しています。

1人あたり30立方m/hという基準で行くと、10人用サウナには300立方m/hの換気量が必要となります。

上記計算のように、もしドア開閉1回あたり1立方mだったら10人用サウナで120立方m/h、給排気口の自然換気を足しても全然足りていません。しかし、3立方m/回だったら360立方m/hですから基準クリアです。

サウナのドア開閉がそんな重要なことを左右するとは、正直思っていませんでした。

さらに言うと、「人体から発生する二酸化炭素量に基づき」というのは、たぶん激しい活動をしていない平常時のことだと思いますが、サウナに入って (;´Д`)=3 ハァハァ している人間から出る二酸化炭素量はどうなっているのでしょう。

そんなことを研究している人は、少なくとも日本にはまだ誰もいないと思います。

ドア開閉による空気の入れ替え量を実測するのは難しそうです。これはやはり実際に人がいるサウナ室で二酸化炭素濃度測定の実験をやってみないと判断できないと思いました。

しかし、私にはぼんやりとですが、勝算がありました。それは「ロスナイⓇ」です。

もしファンによる強制換気の導入が必要だという結論になっても、熱交換しながら換気できるロスナイⓇにすれば温度低下やエネルギーロスの問題は回避できるはず、と考えていたのです。(つづく)

(望月)

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