ロウリュ前換気の意味

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今日は 2021年7月17日です。

ロウリュ前換気の意味
 弊社には、ニュージャパンサウナで学んだロウリュのやり方に、自分の熱波師としての現場体験も合わせて作成したロウリュサービスマニュアルがあります。

ファイルの作成日を確認したら、最初に作ったのは2006年でした。以後バージョンアップを繰り返しながら現在に至っているものです。

最近はロウリュ研修に呼ばれる機会が少ないので、そのマニュアルはすっかり活躍の機会が減ってしまいました。内容的にも、近年急速に進化したアウフグース技術には追い付いていませんので、もはや過去の遺物。

しかし、実践を繰り返しながらまとめたものですので、大事な基本はすべて抑えていたと思っています。

その基本の中で、最近どうも見過ごされがちなポイントがあると感じています。

それはロウリュ前の換気タイムです。

ロウリュをやるようなサウナは、普通は高温サウナです。しかし90度を超えるような状態で水掛けをすると熱くなりすぎてしまうので、事前にサウナ室の空気を入れ替えて、温度を下げてからロウリュを行います。

「はじめに少し空気の入れ替えをいたします。しばらくそのままお待ちください。」

そう言ってサウナ室のドアを開け放ち、そこに立ってタオルを縦旋回し、室内の熱い空気を掻き出すような動作をするのですが、その動作が省かれて、いきなり水掛けやタオルパフォーマンスが始まることがあります。

室温が80度台かそれ以下なら、いきなり水を掛けても熱過ぎにはならないかも知れませんが、この空気の入れ替え動作には温度調整以外にも意味があるのです。

ひとつは換気によってサウナ室内に新鮮な空気を送り込むこと。昨今はコロナ問題で居室の二酸化炭素濃度が話題になることが増えましたが、ロウリュイベント時は多くの人がサウナ室に集合しますので、できるだけ新鮮な空気を入れた方が快適となります。

もうひとつ、重要なことがあります。それは、冷気を送り込むことでサウナストーブのサーモスタットをONにするということです。

電気式のサウナストーブは、サウナ室の温度を一定範囲に保つように自動的にスイッチのON・OFFを繰り返しています。スイッチがONになるとヒーターエレメントと呼ばれる電熱線に通電し、エレメントが赤熱状態になります。

そのような状態でロウリュを行えば、連続的に水掛けしてもすぐに蒸発し、豊富な水蒸気が発生します。逆に室温が高く、スイッチがOFFの時に水をかけると、サウナストーンは気化熱ですぐに冷えてしまいますし、蒸発しきらない水がストーブの内部にまで到達して、漏電したり機械が故障する原因となってしまうのです。

この問題はロウリュ専用に作られたストーブであっても起きることがあります。

ロウリュ前の空気の入れ替え動作には、
(1)熱過ぎにならないよう温度調整
(2)新鮮な空気と入れ替える
(3)ストーブのスイッチを入れ、しっかり水蒸気を発生させる
(4)ストーブの故障を防ぐ
という4つの目的が…

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