販促の巧拙

有料メルマガ「日刊アクトパスNEWS」会員の皆様

今日は 2021年7月12日です。

販促の巧拙
 「売上高に対する広告宣伝費の割合は、攻めている時3%、そうでない時は1%で。」

広告宣伝費はいくらくらい使うのが適正なのか?というご質問をいただいた時は、いつもこのように答えています。

しかしこれは絶対知っておかなければならないというほど重要な経営指標ではありません。あくまでも一般論で、実際の運用はケースバイケースです。

ここぞという時に、費用に見合った効果の期待できる良い広告宣伝手法があれば、3%を超えて勝負に出ることもあるでしょうし、何もしなくても施設が充分に稼働するだけの集客があるなら無理してそれ以上宣伝する必要もありません。

広告宣伝費ゼロでも休日に入館制限が起きるくらい集客できているなら、それが理想的な状態と言えます。

広告宣伝媒体にお金を払うよりも、そのコストを顧客満足や従業員満足に振り向けた方が本質的・長期的な成長に寄与すると思います。

長い温浴コンサルタント人生の中で、広告宣伝費をかけなくても溢れるほど集客好調な施設というのも何度か見たことがありました。

スーパー銭湯ブーム初期の頃はそういう施設が各地にゴロゴロありましたし、往年の箱根天山やニュージャパンサウナなんば本店もあまり積極的な広告宣伝活動は行っていませんでした。

ライフサイクル導入期や成長期にはよくあることです。

しかし、競争が激しくなり、ハイレベルな施設同士の争いになってくると、実力ある施設であっても、ただ運営しながら待っているだけではなかなか入館制限になるほどの集客はできなくなります。

そこで集客促進のための広告宣伝活動、ということになるのですが、その巧拙で大きな差がついてきます。

以前メルマガ第1492号「自然集客と計画集客」(2021年3月10日執筆)で、年間40万人の集客のうち、営業、企画、クーポン、提携といった形でお客さまを引っ張ってくる計画的な集客が8割を占めるという施設の事例をご紹介したことがあります。

当然その集客活動のために支出している広告宣伝費、販促費、人件費などのコストは3%どころではありません。

3%とか1%というのは、入門レベルの議論で、経営というのは本当はそんなに簡単に割り切れるものではないのです。

とはいえ、集客のためならいくらでもコストをかけて良いということではありません。

ひとつひとつの仕掛けにいくらかかって、どのくらいの効果が見込めるのか、いつも計算して、その効果を測定するクセをつけることで、次第にノウハウが蓄積し、集客活動のレベルがあがっていくのです。

例えば、リピート販促のひとつとして、「お誕生日の会員様ご優待」という伝統的な手法があります。

温浴業界に限らず、いろいろな業種でよく行われているものです。

試しにその費用対効果を試算してみましょう。

・条件設定:「入館料800円、客単価1,500円のスーパー銭湯」
・現在の会員名簿数:12,000人
・うち来月誕生日を迎える人:約1,000人
・企画内容…

---------
この記事は会員限定公開となっており、全文は表示されておりません。

メールマガジン「日刊アクトパスNEWS」をご購読いただくと、毎日全文がメールで届きます。

メールマガジンご購読のご案内はコチラです。

Share this...
Share on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter