元に戻さない変更

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今日は 2021年7月2日です。

元に戻さない変更
 一昨日から、離島へ出張中です。

新コロ騒動以来、久しぶりに飛行機を利用したのですが、羽田空港で以前との変化に戸惑いました。

まず、チェックイン。機械によるチェックインはもう普通のことになりましたが、タッチパネルが非接触方式に変わっていました。非接触なのにタッチパネルというのも変な話ですが、直接画面に触らなくても、触るフリをするだけで感知してくれるのです。

初めはそのことに気づかず、単に利用者の間隔を空けるために機械の配置を変更したのだろうと思っていたのですが、画面をタッチするとキーを二重に押してしまったり、押していないつもりの隣のキーが感知されたりして、ようやくタッチレスセンサーに気付きました。

次に保安検査場。これまでは手荷物の検査をする際、飲みかけのペットボトルなどを持っていると、検査機器にかけたり、グランドスタッフが液体の匂いを確認したりしていましたが、おそらくその際のボトルのやり取りを避けるためなのか、「ひと口お飲みください。」と言われました。

確かにその場で本人が飲んで見せれば、危険な液体でないことは証明できますので、とても分かりやすい。

そう言われて、思わず「合理的ですね!」と感想を言いました。検査機器がいらず、スタッフの動作も省略していますので、一石二鳥です。今までこの方法でやらなかったのが不思議なくらい簡単な解決方法でした。

そんな空港の変化に驚きながら搭乗したのですが、上記2点とも、おそらく一時的な変更ではなく、今後も定着する方法になると思います。

マスク着用や検温消毒など普段見かける日常的な感染防止対策は、コロナが収まれば元にもどるような気もしていたのですが、空港のオペレーション変更を見ていると、不可逆的な変化が起きているということを実感させられます。

戻るのを待つのではなく、変化した世の中にどう適応していくかを考えなければならないということです。

いま温浴施設で標準的に採用されている感染防止対策といえば、通常の飲食店や小売店と同様に、入口での検温、消毒、フロントにシールドなどの一般的対策と、「黙浴」「館内マスク着用」などのマナー掲示、さらにサウナの着座位置の間隔を広げるなどが一般的です。

感染不安の強い時期には使用ロッカーを減らす(入館制限)対策もありましたが、現在はそこまで厳しい対策をとる施設は減りつつあります。

いずれも「コロナが収まれば元に戻せる」ことを前提にした対策であると思います。

しかし、コロナ禍で最も大きな打撃を受けた業界のひとつである航空業界は、元に戻さない変更にまで踏み込み、そこに大きな投資をかけているのです。

温浴施設がそこまで踏み込むとしたら、あらためて考えなければならないことがたくさんあります。
・最大収容人数減(=1人あたり占有面積増)を前提としたバランス見直し
・サウナ室の収容人数減を前提にした浴室アイテムのバランス見直し
・個室型浴室(家族風呂等)の確保
・入退館、オーダーエントリなどの非接触化
・サウナ室の換気強化
・施設環境の見える化
…といったことで、いずれも投資が必要な話になってくるのです。そして、追加投資と客数減を前提として…

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