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今日は 2021年6月17日です。
◆人は人によって癒される(2)
タイトスケジュールの出張であまりにも疲労困憊になってしまったので、調査で訪れた温浴施設で20分だけボディケアの施術を受けることにしました。
かつては仕事の一環でもあるので、ボディケアやアカスリをする機会が多かったのですが、ここしばらくはトリートメントサービスがテーマになることが減っていて、仕事としては施術を受ける機会がなく、個人的にも運動と温浴で身体の調子はそれなりに維持できていたので、めっきりご無沙汰しておりました。
しかし、実際に押されてみると、予想外に身体のコリや疲れが蓄積していることを自覚しました。セラピストさんからもコリや歪みについて指摘を受け、あらためて人の手によるボディケアの重要性を実感させられました。
先月くらいから、ある顧問先の施設でエステ部門の売上が昨対150%近くに伸びています。
入館客数はコロナ禍で苦戦しておりますが、エステ部門は絶好調です。
何をやったのかというと、館内出張ワンコインヘッドマッサージ。無料の機械式マッサージチェアのコーナーで、500円で10分間の出張施術を行うのです。
これを始めた結果、個室エステだけ営業していた時と比べるとエステ部門は客数で4倍以上、売上は150%になったのです。
500円ですから、ちょっと試しにやってみようかな、と気軽な気持ちでオーダーできますし、実際に施術してもらうと上記の私と同じように自分の不調を自覚し、もっと本格的に施術を受けてみたいということにもつながります。
何より、人の手で触られるのは心地よいことですし、癖になります。セラピストとお客様の間には信頼関係が生まれます。
そうやって入り口のハードルを下げつつ、高単価客やリピーター獲得にもつながっていく流れができたのです。
これで思い出したのが、もう15年以上前のことですが、熊本の湯らっくすさんが一時期取り組んでいたウェルカムマッサージ。
飲食店やホテルでたまに見かけるウェルカムドリンクと同じで、はじめから入館料の中に短時間のトリートメントを受ける権利がセットされていることで、本格的な施術への入り口になると同時にお客様との関係性づくりにもつながるものでした。
温浴ビジネスは、どうしても温度管理や水質管理、安全衛生など設備的なことに意識が向かいがちですが、あらためて、ウエルカムマッサージや、ショートタイム三助といった人的な接点をつくる取り組みが求められる時代が来ているのではないかと感じています。
かつてニュージャパンサウナで教わった「人は人によって癒される」という言葉は、戦後復興期のキャバレー時代から受け継がれてきたニュージャパンのDNAのひとつです。
https://newjapan.aqutpas.co.jp/2020/01/09/post-353/
コロナ禍からの復興期にこそ、そのDNAを目覚めさせる時なのかも知れません。
(望月)