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今日は 2021年6月1日です。
◆温浴ビジネスの醍醐味
小売店や飲食店、その他店舗集客型のビジネスと比べて、温浴施設には大きく異なる点があると思っています。
それは、「そこにある経営資源をフル動員して価値を創り出す」ということです。
ビジネスとして、自社をとりまく経営環境や自社が持つ経営資源を活かして事業活動をするのは当たり前のことなのですが、その点が事業の根幹と言っても良いほど重要なウエイトを占めているのが温浴ビジネスの特性だと思っています。
小売店であれば、品揃えや売場づくりが肝です。そこで差別化や時流適応、価格政策といったノウハウが大きな意味を持ってきます。
飲食店なら、メニュープランニングや料理人の腕、そして快適な客席環境、気のきいたサービス。
これらが強みと言えるレベルまで磨き上げることができれば、その店舗が繁盛店となる確率は高いでしょう。
そして、その内容であれば他の場所に移ってもまた繁盛店になれる。
だから、小売店や飲食店は多店舗展開しやすいし、フランチャイズ化もできるのです。
それに比べると温浴施設は、移転したり多店舗化することは簡単ではありません。できたとしてもその内容はひとつひとつ異なるものになるでしょう。
多店舗化しにくいのは、投資が重たいからだけではなく、同じノウハウの使い回しがやりにくいからなのです。
雄大な自然、豊富な地下水、良質な温泉、駅前、観光地、地域の歴史文化、近隣の集客要素、特産品、自社の歴史や技術…。
「そこにある経営資源」とは、言い換えると「元々あるから投資がいらない」「経年劣化しない」ということです。
その資源を温浴と結びつけ、人がわざわざ時間とお金を使って行きたいと思うレベルに仕立て上げるのが温浴ビジネス。
元々ある経営資源だから投資不要、耐用年数無限大です。それで商売するということが温浴ビジネスの素晴らしい醍醐味だと思っています。
異論もあるかも知れませんが、少なくとも私はそこに温浴ビジネスの大いなる魅力を感じるのです。
だから、猫も杓子も岩盤浴とか炭酸泉とか、最近で言えばグランピングとかアウトドアサウナとか、トレンドや成功モデルに右に倣えだけのプランニングは実に残念です。
それぞれ経営資源が違うのに…
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