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今日は 2021年5月26日です。
◆本質を表すひと言
以前、マクロビオティックの講座に通ってその理論や料理の方法を学んだことがあるということを何度か書きました。
きっかけは知り合いに誘われたからなのですが、もともと温浴施設の売上の中で、やりようによっては入館料と並ぶほどの構成比となるのが飲食売上であり、健康増進をサポートする温浴ビジネスを考える上で、「食と健康」というアプローチは欠かせないと感じていたので、渡りに船とばかりに誘いにのって講習を受けたのです。
当たり前のことかも知れませんが、マクロビオティックも含めて食と健康というテーマは非常に奥が深くて、少々聞きかじったくらいではマスターすることはできません。
そもそも「陰陽五行」「身土不二」「一物全体」といった基本理論を理解するのが大変なことで、その広くて深いテーマに呆然となりかけていたときに、先生からの一言にかなり救われた気分になったのを憶えています。
それは、「玄米を主食にするだけで、マクロビオティックの目的は8割がた達成」という言葉です。
細かいこと正確に言おうとすると難解な世界のようでも、その本質はいたってシンプルということなのでしょう。
ここで思い至るのが、温浴の本質は何?という疑問です。
私も長いこと温浴に携わってきて、いろいろなことを知りましたが、情報量が膨大になり過ぎると、かえって本質が見えにくくなってくるようです。
「これで温浴の目的は8割がた達成」と言えるような、温浴のど真ん中にある本質とは…。
この問いに即答するのは意外と難しいことかも知れません。
「身体を洗って清潔になる」…これは自宅の浴室でも実現可能な、単なる入浴の目的のひとつです。古代から存在する浴場は、現代のように各家庭に浴室が普及してもなお健在であり、温浴という行為には洗体とは別の本質があるはずです。
前回の記事で、──人類と温浴の関わりは古今東西、それほど変わっておらず、湯屋と風呂屋、湯と水と熱気浴と蒸気浴、心身の清めと治療と享楽…人はずっと試行錯誤しながら、結局同じようなところをウロウロしている──と書いたのですが、ウロウロしながらも離れられない中心に、本質的な目的があるのではないでしょうか。
その本質とは…
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