3つの目的

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今日は 2021年5月22日です。

3つの目的
 短期間で投資回収をするビジネスモデルと、永続性を目指すビジネスモデル。

収益性という点から考えれば、そこに優劣はないと思います。

しかし、社会性、教育性という視点で考えるとどうだろうか?というのが本日のテーマです。

一時期は素晴らしい設備やサービスで注目を集めていた温浴施設が、いまは見る影もなかったり、建物の耐用年数を待たずに廃業してしまったという例は数知れません。

業績の好調不調に関わらず固定的に出て行ってしまう支出の占める割合が高いのが温浴ビジネスの特性ですから、固定費を大きく上回る売上が上がっていれば、収益性は高くなります。ところが、その状態がずっと安定して続けられるかというと、そうとは限りません。

業績が悪化してきた原因を分析すると、競合店が増えた、時流に合っていない、リピート化への取り組みが不十分だった、というような指摘が上がってきます。

そこで、競合対策や時流適応のためのリニューアルと販促強化が必要、といった方向に話が向かうのですが、本当にそうなのでしょうか。

繁盛店になれたということは、それだけのマーケットポテンシャルがあったということなのですが、マーケットから支持され続けられるかどうかはマーケティングとは別の問題がある気がします。

前職時代に、舩井幸雄から「企業経営の目的は、社会性、教育性、収益性の3つをバランスよく追求すること」だと教わりました。

当時若かった私はそれを聞いても、収益がなかったら企業は存続できないのだから、社会性とか教育性っていうのはキレイごとで、一番大事なのは収益性でしょ!と思っていました。

しかし、一世を風靡したはずの繁盛店がマーケットから退場させられていくのを何度も見ていると、温浴施設も収益一本やりでは続かないんだということを感じるようになりました。

社会性とは、社会をより良くする存在になること。温浴施設の場合はお客様に心身の健康や楽しみを提供するだけでなく、雇用や地域振興、防災拠点、環境負荷軽減といった様々な社会的役割をも担うことができます。

教育性とは、社内外で関わる人たちの人間的向上をサポートする人材育成機関という側面や、温浴施設の場合はお客様に生涯の健康管理や、公共マナーを教える役割を果たすことでもあります。

収益性とは、適切な投資、適切なコストをかけ、それに見合う利益を確保すること。社員や取引先も潤い、かつしっかり利益を出して納税できれば、それはまた社会性につながっていきます。

そのような存在であれば、世の中に必要とされ続けます。いくら収益性ばかりを追求しても、必要とされない存在なら結局は行き詰ってしまうのが…

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