風を読み、波に乗る

有料メルマガ「日刊アクトパスNEWS」会員の皆様

今日は 2021年4月22日です。

◆風を読み、波に乗る
 まだ雪の残る山形県の蔵王温泉に来ています。

蔵王温泉は開湯1900年の歴史と、日本第二位の酸性度を誇る名湯で知られ、通常であれば春スキー客で賑わうシーズンですが、今は人影まばらです。

昨日泊まった宿で大浴場を利用したのですが、洗い場のカランのメッキが酸性泉で完全に溶けて、素材の樹脂と金属が露わになっているのにはビックリしました。なかなか見られない現象です。

そんな強烈な泉質の温泉に入ったら人体も無事ではいられないのでは…と恐ろしい気もしますが、実際にはよく温まり、肌も髪もすべすべになる素晴らしい効能があります。

温泉は大地の恵み、日本の宝。あきりたりの言葉ですが、本当にそう実感します。

しかし、そのような素晴らしい温泉地もいまはコロナ禍で大苦戦中です。

蔵王は温泉だけでなく、山岳観光とスキーも組み合わさって本来はかなり強い観光地なのですが、観光客は激減したまま。

元々足元の近隣商圏には居住人口が少ないエリアですから、どんなに素晴らしい温泉が湧いていても、提供すべき相手がいないのです。

唯一可能性が残るのは県内の広域商圏です。30分圏以遠まで見ればそれなりの人口がありますから、集客ということではそのエリアを狙うしかありません。

元々ある名湯に甘えるだけでなく、さらなる集客動機を強化して、コロナ対策の安全性をアピールしつつ、県内広域商圏からピンポイントで集客するというような、シビアでテクニカルなマーケティング戦略が求められています。

もうひとつは固定支出の抑制。いつかコロナ禍が終息する時、再び打って出る体力を残しておかなければなりません。それまでの時間を耐え忍ぶために、できる限り出血を抑えなくてはなりません。

これまたありきたりの戦略かも知れませんが、コロナ禍に対抗できるウルトラCはありません。いまは考えつく限りの手を打って命をつなぐことしかできないのです。

立地条件や地域によってコロナ禍の影響にも温度差がありますが、総じて最も厳しいのは居住人口の希薄な観光地でしょう。

兵庫県の有名温泉地にある温浴施設では…

---------
この記事は会員限定公開となっており、全文は表示されておりません。

メールマガジン「日刊アクトパスNEWS」をご購読いただくと、毎日全文がメールで届きます。

メールマガジンご購読のご案内はコチラです。

Share this...
Share on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter