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今日は 2021年4月21日です。
◆ロウリュとマグロの価値
かつて、日本でまだロウリュという言葉があまり知られていなかった頃、なんとかしてロウリュサービスを普及させようと考えて導入研修をやっていました。
ロウリュの歴史の説明からはじまって、安全知識、備品消耗品の準備、トークマニュアル、スタッフのタオルパフォーマンス練習、サウナ室での実演までやって1日10万円(交通費別)の料金設定だったと記憶しています。
経営コンサルタントの1日単価に比べると抑えめの料金設定としたですが、各地の温浴施設からお引き合いをいただき、その頃にロウリュをスタートした施設は今多くのサウナファンを集める人気店に成長したところがいくつもあります。
10万円の投資は、充分な費用対効果があったのではないでしょうか。
今はもうロウリュ導入研修はやっておりません。なぜなら、私がやるロウリュ研修に10万円の価値はもうないからです。
以前は、ロウリュをやる施設そのものが少なかったため、ロウリュサービスがどんなものかを知るためには、大阪ニュージャパンサウナなど数少ない実施施設に出かけて研究する必要がありました。遠くから何度も通えば時間も費用もバカになりません。
しかし今は全国各地で実施する施設がありますので、いつでもお客さまの立場で見学できますし、セルフロウリュができる施設なら注水も体験することができます。
そしてイベントの盛り上げ方、タオルパフォーマンス(アウフグース)の技術も飛躍的に発達しバリエーションが増えましたので、私が教えることのできるロウリュは昔のスタイルになってしまったということもあります。
備品消耗品は浴場市場の通販で揃えることができます。
たとえ少々値下げしたところで、もう私がロウリュ導入研修のご依頼をいただくことはないでしょう。まさに「役割を終えた」という感じです。
しかし、ロウリュ導入そのものに価値がなくなったわけではありません。むしろ昔よりも理解してくれるサウナファンが増えましたので、すぐに成果に結びつくという意味では費用対効果は高くなっていると考えられます。
ユーザーの立場からも見れば分かるようなロウリュ導入の基本的知識だけでなく、施設としてより早く大きな成果を上げられる最新の方法、技術までを商品化すれば、その価値は10万円どころではないはずなのです。
どうしてこんなことを書いているかというと、いま活躍している熱波師・アウフギーサーの皆さんにこのことをお伝えしたいからです。
プロ熱波師としてのパフォーマンスを見せて1日いくらという仕事の仕方もありますが、単発のイベントで数十人のお客さまを喜ばせるだけだったら、それだけの価値しかありません。
しかし、施設専属のスタッフを育成し、その施設が自前でずっとロウリュイベントを開催し続けられるようになるためのお手伝いだったら、それは10万円以上の価値があると考えます。
温浴施設だけでなく、商業施設でもたまに見かける「マグロ解体ショー」というイベントがあります。
目の前で大きなマグロがプロの技で捌かれ、捌き立てのマグロが食べられる。圧倒的な集客力を誇るイベントですが、その開催コストは1日数十万円から。大きな本マグロを使えば100万円を超えてしまいますが、それでも採算がとれるから需要があるのです。
参考までに、有名な黒潮市場(和歌山県)のマグロ解体ショー出張費用の料金表を張っておきます。
http://www.kuroshioichiba.co.jp/businessTrip.html
現役のプロ熱波師、アウフギーサーをマグロと一緒にしたら失礼かも知れませんが。皆さんが持っている知識や技術は、昔とは比較にならないほど素晴らしく進化しています。それをどう提供するかによって、価格設定はいかようにも変わるのです…
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