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今日は 2021年4月15日です。
◆注目の個室型サウナ
多様化とハーソナライズの時代に、最もマッチする温浴業態は個室型であろうと考えています。
日本には、従来から家族風呂という個室型温浴施設がありました。
風呂と脱衣スペースだけの小さくシンプルなものから、旅館のように露天風呂や和室を組み合わせて長時間滞在ができる高級タイプまで様々ですが、それなりに定着している業態です。
個室型の最大のメリットは、プライベート性が保たれるということにあります。
不特定多数の他人と一緒に入浴しづらい、したくないという人はかなり多く、結果として顕在化していない温浴マーケットとなっています。
その市場がどのくらいあるのかは分かりませんが、もしかすると、いま顕在化している温浴マーケットに匹敵するくらいあるのかも知れないと想像しています。
個室型温浴施設であれば、家族一緒の入浴のみならず、ひとりになりたい人、自由な入浴スタイル、潔癖な人、要介助、入れ墨、病気や怪我の痕、オムツ、男女混浴、LGBTQ…一般の温浴施設が対応できていない様々な潜在需要を受け入れることが可能となるのです。
さらに言えば、大浴場は利用人数に関わらず営業するだけで大きなランニングコスト(水光熱費、人件費)がかかりますが、個室型なら稼働しない部屋のコストはほとんど発生しません。
これは、固定的支出の割合が大きい温浴ビジネスとしては非常にありがたいことです。
それだけの大きなメリットがありながら、これまでは温浴施設の中で家族風呂は脇役的存在で、あまりスポットライトがあたることはありませんでした。
その理由は、部屋ごとにお湯を供給する設備を持つのはそれなりにイニシャルコストがかかること、入れ替わり時の個室ごとの清掃オペレーションと通常の大浴場オペレーションを両立させにくいことなどのデメリットがあったからだと思います。
あとは、せっかく家族風呂を備えても、上記のような潜在マーケットがそこまで顕在化してくれるという予測がつかなかったということでしょう。ランニングコストが低いとはいえ、投資した施設が稼働しなければ経営的には苦しいということになります。
そういった状況を覆す可能性を持っているのが個室型サウナです。
温泉供給や浴槽のことを考えなくて良ければ、イニシャルコストは大幅に軽減されますし、安全衛生管理も容易です。ウエットエリアが小さければ清掃も楽。そして昨今のサウナブームと入浴マナー問題。
従来型の家族風呂ではなく、個室型サウナであれば多様化とハーソナライズの時代にマッチする。そう考えて昨年の新業態セミナーの提案のひとつとして…
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