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今日は 2021年4月14日です。
◆アフターサウナマーケット
いま東京・六本木で、日本を代表する世界的なアート集団「チームラボ」が仕掛ける新しい展覧会「チームラボ &TikTok, チームラボリコネクト」(※サウナはメトス社監修)が、半年間の期間限定イベントとして開催されています。
https://reconnect.teamlab.art/jp
最近は、サウナブームを軸に次々と面白い試みが動いており実に目まぐるしいのですが、この「チームラボリコネクト」はそれらの動きとも違って、温浴ビジネスの新しい可能性を示すものです。
実際に体験してみて、勉強になったポイントが数えきれないほどありました。
中でも特筆すべきは、温浴とアートの組み合わせることによって新しい価値を生み出すという発想でしょう。
温浴によって、体温上昇や血行促進、発汗、自律神経の調整など様々な体調の変化がもたらされます。
それを人はリラクゼーションや健康増進と言ったり、ととのう、多幸感などといろいろな言葉で形容するのですが、いずれにしても温浴施設はその状態をもたらすために利用されています。
一方、アート鑑賞とは、その対象を聴覚や視覚を通して自己のなかに受け入れて深く味わい、その芸術的な性質や価値を判断したり評価すること。
人間がすることの中でも特に精神的で、心の内面に働きかけるアプローチです。
一見接点のない両者を組み合わせたということが、今回最も注目すべき点だと感じています。
つまり、温浴という外部からのフィジカルなアプローチで人の状態を変化させておき、そのタイミングで新しい体験を提供するところまでをセットにするという発想です。
これまでも、「入浴で身体を温めてからのボデイケアが効果的」というお勧めや、「サ飯」と呼ばれるサウナ後の飲食を訴求する取り組みはありましたが、それらは推奨ということであって、完全に組み合わせて商品化しているわけではありません。
「ととのった状態でのアート鑑賞」という商品は、単なる温浴でも芸術でもない、別の価値を生み出しています。
このような発想は、「風呂屋が本業で、それ以外は付帯」というスタンスからは決して出てこなかったのです。
実際、チームラボリコネクトを利用していた人たちの顔ぶれは、温浴施設にいる入浴客とはまったく違うものでした。
単に年齢層が若いとか感度が高いといったことではなく、そもそもの目的が…
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