勝ち負けではなく、損得でもなく

 *強い相手にKO負けをくらって引き上げるところ(2012年)

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今日は 2021年4月13日です。

勝ち負けではなく、損得でもなく
 30代の頃から空手をするようになったのですが、最近は土日も仕事があったり、会社の近くにボクシングジムもあるので、空手の稽古はすっかりご無沙汰しています。

過去、幾度となく空手の大会にエントリーしてきました。

たいていは初戦敗退か2回戦まで。最高が決勝戦まで進んで準優勝ですから、戦績は芳しくありません。

今でも自宅には準優勝のトロフィーがひとつだけ置いてあります。

「どうせ勝てる見込みが薄いならエントリーしなければいい。」

「強い相手にやられて痛い思いをするくらいなら、棄権した方がいい。」

「呼び出し時間にトイレに籠っていれば、自動的に不戦敗になるな…。」

試合前はいつもそんな考えがよぎりました。

実際、相手も稽古を積んできた大人同士ですから、なかなか勝てませんし、ひどい怪我を負ったこともありました。

しかし、試合に出る意味とは、勝ち負けではないのです。勝てば名誉ですし、その時気分はいいですが、それだけのこと。

負ければ悔しくて情けないですから、どうして負けたのか必死に考えますし、その後の稽古のモチベーションにもつながります。

そうやって続けることで、心身が鍛えられたり、自信に繋がったりすることが成長なのだと思います。

いったん出ると決めてエントリーしたら、最後まで逃げずに戦った。それだけが自分自身に対する信頼となっています。

強い相手との対戦経験は勉強になりますし、たとえ全日本クラスの選手と戦っても命までとられるわけではないという開き直りもできるようになります。

これが空手から学んだことですが、仕事も同じだと思います。

プロジェクトが難航した時、最初はたくさんいたはずのメンバーが、その日は都合が…とか言いながら一人欠け、また一人欠け、気づいたらわずかなメンバーになってしまうことがあります。

そこで自分も要領よく抜けるのか、最後まで残るのか。

誰にでも簡単にできるような仕事にはそれほど価値はありません。誰にもできないような仕事をしようとしたら、困難なのは当たり前のことで、その困難から逃げてしまったら何の成長もなく、自分の存在意義も失われてしまうのです。

常に自分にそう言い聞かせていますし、仕事で付き合う相手を見る時も、その一点です。正しいか、優秀か、儲かりそうかよりも、逃げるのか逃げないのか、そこだけを見ています。

今負けたり失敗してもいいのです。そこで逃げない人間は必ず力をつけ、いつか成果を上げる時が来ると信じています。

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