花粉と温浴と経営

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今日は 2021年3月11日です。

花粉と温浴と経営
 関東では、スギ花粉の飛散量がピークを迎えているようで、花粉症歴40年以上の私は1日100回くらいクシャミを連発しています。

激しいクシャミや鼻水、目の痒みといった花粉症の症状に苛まれている様子を見た人が心配して、よく「薬は飲んでるの?」と聞かれるのですが、飲んでません。

毎年このシーズンになると書いていることなのですが、スギ花粉症というのは、かつての日本の植林政策が杉に偏りすぎたこと、その杉林を適切に管理せず放置していることによって、花粉の飛散量が多すぎることが原因であり、その異常な量の花粉が目や鼻についたので異物と判断して排除しようとする身体の自然な防御反応なのです。

病気でもないのに、自然で正常な防御反応をクスリでコントロールしようというのは、頭でっかちな人間の驕りだと思います。

直すなら異常に増えすぎているスギ花粉の方をなんとかすべきであって、私の身体に不自然な薬物を入れるいわれは何もありません。

と、今はこのように書いていますが、実は40年の間には、病院に入ったり民間療法もいろいろ試しました。一番効いたのはステロイド注射で、ワンシーズン自分が花粉症であることをすっかり忘れるほど効果がありました。

しかし、ステロイドに頼り過ぎることが危険だということはみなさんも聞いたことがあるかと思います。中学校で習う作用反作用は自然の法則であり、強いクスリを飲めば自分に都合の良い結果だけでなく、良くないことも起きるのです。

あまりにもステロイドが効くので、これはかえってヤバいと思い、以降はマスクや温浴、食事のコントロールなどで、できるだけ花粉を避けつつ、自分の敏感過ぎる防御反応をなだめるようにして花粉シーズンをやり過ごしています。

温浴は、花粉症にとても良いです。単純に、入浴することで身体についた花粉を洗い流せば激しい症状は収まりますし、温冷の刺激を受けることで身体の免疫システムは温度差への適応に忙しくなり、花粉という些細な問題は後回しにするようです。毎日サウナと水風呂に入りまくるような生活ができれば、きっと花粉シーズンも楽に過ごせるのでしょうが、なかなかそうも行きません。

このような花粉症に対する考え方は、温浴にも通じるものがあります。

「人間には、環境に適応しつつ心身を常に健全に保とうとする高度な機能が備わっており、その機能が正常に働いていれば医薬に頼らずとも多くの不調や病気は自然に解消する。」

という考え方です。安易に医療や薬物に頼ってしまうと、本来の身体の機能が弱まってしまったり、別の問題に悩まされたりする可能性があります。温浴には、身体に備わっている恒常性や回復、免疫などの機能を整え、さらに強化する効果があるのです。

そして、企業経営にも同じことが言えます。人が関わる以上、企業にも本来的に健全性を保ちながら成長発展していこうとする力が備わっているのです。時には対症療法的な施策が必要な場面もありますが、本来の力を引き出すような取り組みこそが大切だと考えています…

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