グランドフィナーレ(2)

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今日は 2021年3月2日です。

グランドフィナーレ(2)
 フロントで手渡されたリネンバッグの中に入っていたのは「どピンク」のフェイスタオルとバスタオルでした。

このピンクのタオルは、一時期サウナ施設で採用している施設が多かったのですが、最近はほとんど見かけなくなっていました。

大阪のニュージャパンサウナのお手伝いをしている時に、インテリアや印刷物のデザイン性にかなりのこだわりを持っていたニュージャパンが、なぜどうみても妙に浮いた色をしているピンクのタオルを採用しているのか尋ねたことがあります。

「この色やったら、持って帰っても恥ずかしくて使われへんやろ」というのがその理由。

たしかに、普通タオルと言えば、白か黄色やベージュなどの無難な色で、こんなキツいピンクを選ぶ人はいません。これを持っている人はサウナから失敬してきたということが一目瞭然になってしまうので、そうそう持って帰れないだろうという狙いです。

当時浴室内随所に贅沢に使い放題のタオルを設置していたニュージャパンでは、タオルの盗難ロスに悩んでこの色を採用したのです。

JNファミリーのピンクタオルがニュージャパンから伝搬したものなのか、独自の考えで選んだのかは分かりませんが、おそらく意図は同じで、盗難ロス対策でしょう。

久しぶりに見た「どピンク」タオルから、37年間の現場のご苦労の日々が伝わってきました。

浴室に行ってみれば、今日は惜しむべきグランドフィナーレの日だというのに、常連さんと思われる人たちは、いつもと同じように自由気ままな振る舞い。

プールに飛び込んで騒ぐ子供、それを注意しない親。サウナマットを床に並べて敷き横たわる人。一人用サウナマットをお尻の下に5枚と足の下に5枚ずつ敷いてふかふかの感触を楽しんでいる王様とおぼしき人物もいました。

一瞬、「お前らみたいな迷惑客がいるから、店の心が折れちゃうんだよ!」と思わないでもなかったのですが、実際はそんなことで店の心は折たりしません。

お客さまの中に一定割合の自由な人たちがいるのは当たり前のことであり、持ち帰り防止でタオルをピンクにしてみたり、シャンプーボトルを重くて大きいものに替えてみたり、あの手この手の駆け引きも仕事の一部なのです…

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