厳華妖

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今日は 2021年2月25日です。

厳華妖
 先日テルマエJAPAN2021の打ち上げで、アクアプランニングの坪田未奈美さんと温浴施設の女性客対応について話し込んでいた時、ふと「厳華妖」というワードが頭に浮かんできました。

「厳華妖」というのは、船井総研在職当時の上司だった宮内亨さんが提唱した時流認識理論のひとつです。

簡単に言うと、

人、人の集まり、人の作品、商品といった人間事象の全般のスタイル(型)は「厳」→「華」→「妖」の循環をたどる。なぜなら人は男と女と、その両義性しか存在しないから ──

ということなのですが、抽象的過ぎて何のことか分からないかも知れません。

分かりやすい例でいうと、デザインの循環があります。クルマ・ファッション…なんでもそうですが、「厳」とは男性的、直線的なイメージ、色で言うと青や黒、形で言うとダイヤ。

「華」とは女性的、曲線的なイメージ、色は白・緑・黄・ベージュ、形はハートとクラブ。

「妖」とは中性的、直線と曲線が混ざり、色はグレー・赤・桃・茶。形はスペード。

長期的にはライフサイクルも同じように「少青年期」が一直線な「厳」、「中年期」が花も実もある「華」、熟年期が熟したいぶし銀のような「妖」と例えることができます。

ネクタイなどは「ストライプ」→「花柄・水玉」→「ペイズリー」と流行りが変わっていくので、まだ使えるのに柄が流行遅れになってしまって困ることがあります。

ところで、温浴の話に戻りますと、今はとうに「厳」は終わっていて、「華」から「妖」への時代です。

男性専門店は別として、男性の視点中心で、男性優位に作られている温浴施設はすっかり時代遅れとなりつつあります。

先日ある温浴施設のリニューアルプロジェクト会議で、浴室の男女入替えが話題になったのですが、日替わりや週替わりで男女浴室を入替えるというのは、男女を平等に扱っているのように見えますが、実は男性的な考え方です。

細かいことに無頓着な男性は、浴室が入れ替われば変化があって面白いじゃないかと単純に考えるのですが、女性と男性の入浴スタイルは様々な面で異なっています。男女入替ということはそこに配慮がないということで、女性にとって快適とは言えない浴室になってしまうのです。

岩盤浴や炭酸泉は「華」のアイテム。最近の個室化や水着着用の流れは「妖」と捉えることができます。

考えを変えなければならないのは、浴室のつくりだけではありません…

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