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今日は 2021年2月22日です。
◆黎明期と新世代
テルマエJAPAN初日のセミナーで、コロナ禍の温浴業界で始まっている様々な新しいチャレンジについて話をしました。
そのひとつとして、千葉県船橋市のジートピアさんが導入したウィスキングの事例をご紹介しました。
同時にこのメルマガ第1475号「本気の人たちが化学反応を起こす」でも、
──施術者1名体制で立派な月間売上。ウィスキングは温浴施設に導入する新たなトリートメントサービスとして確立する可能性を感じさせるのに十分な結果──
と書きました。
この感じは、20年前に日本でまだ岩盤浴が数ヶ所しかなかった時にセミナーで取り上げたところ、あれよあれよという間にブームとなって全国に2,000件以上もの岩盤浴施設が乱立してしまった時と似ています。
あの時もセミナー参加者は100名弱だったと思いますが、業界に知れ渡るという意味では全国の温浴業界関係者100名は十分な影響力があるのです。今回もセミナーとメルマガ合わせれば100名以上の人がウィスキングについて新たに知ったことになりますので、いち早く導入を考え始める人がでてくるでしょう。
ウィスキングが普及して行くということは、その施術環境(蒸気を利用できるサウナ室)整備とともに日本のサウナ文化が一段と進化するということですから、基本的には大歓迎なのですが、岩盤浴ブーム当時を思い起こせば、気になることもあります。
それは2006年に起きた岩盤浴バッシング報道事件です。
あまりにも急速に普及しすぎたために、安全衛生基準も確立しておらず、いい加減な設備でとにかく岩盤浴営業を急ごしらえでスタートしてしまった零細専門店は、バッシングにひとたまりもなくみんな潰れてしまいました。
実際、「岩盤浴でかく汗は普通の汗ではなく、化粧水のような肌に良い成分だから、シャワーで流さない方が良い」といった変な理屈をつけてシャワー設備すら省いてしまった専門店が多かったですから、仕方のない面もありました。
結局は公衆浴場法に縛られてしっかりとした安全衛生管理をしていた温浴施設内の岩盤浴だけが生き残ることになったのですが、その温浴施設でも岩盤浴利用率が大幅に下がってしまい、稼働の悪いお荷物設備になって苦労した当時を思い出します。
その後は岩盤浴も安全衛生管理がしっかりしてきて、バリエーションが増え、エンターテイメント要素も取り入れながら温浴施設の人気設備の地位を確立しています。
黎明期というのは、追い風に乗って急成長できる一方で、突然つまずくかも分からない危うさを抱えているのです。
アウトドアサウナやウィスキングも黎明期ですから、同様の心配を感じないでもなかったのですが、どうやらそうでもないようです。(続く)
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