クレームに心躍る

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今日は 2021年2月15日です。

クレームに心躍る
 顧問先の温浴施設でやや重たいクレームが発生したということを聞き、以前自分が温浴施設の現場責任者をしていた時のことを思い出しました。

繁忙日は1日の来館者が千人を超える施設でしたので、日々いろいろな事件が勃発し、お客さまからのクレームも度々ありました。

中には詐欺まがいの返金要求や慰謝料目当てかと思う悪質なクレームもありましたが、店側の対応に問題があって本当にご迷惑をおかけしてしまったりご気分を害されたケースもあり、担当者の謝罪では収まらずに「責任者を出せ!」的な事態に発展したことも何度となくありました。

モノはいつか不調になったり壊れていくものですし、人間のやることはいつも間違いだらけですから、お客様にご迷惑をかけてしまうようなことが起きるのを完全に避けることなどできません。

自分が不在の時にそのような問題が起きて、その場でお客様の気持ちが収まらなかった時は、翌日にこちらから出向いて謝罪することになります。

お客さまのところへ向かう時は、もちろん叱られるのは嫌なので、楽しい気分ではないのですが、心のどこかでちょっとワクワクするところがありました。

その理由のひとつは、この問題解決を通じて現場が一段と成長できるだろうということです。

お客さまに文句を言われ、自分たちの人格や仕事が否定されるのは誰だって嫌ですから、どうしてクレームが起きたのか、同じ問題を繰り返さないためにどうすれば良いのかを考える良い機会になります。

それが施設や業務の改善につながり、自社の力となっていくのです。

もうひとつワクワクした理由は、組織の混乱の解消でした。

運営現場にはスタッフがいて、リーダーがいて、支配人がいます。現場で起きた問題はどんなに燃え広がっても現場の最終責任者である支配人が収めきる。絶対に経営陣やオーナーにとばっちりが向かうようなことにはさせない。

それができるから、運営は経営陣や所有者と対等の立場でいられるのです。

車はガソリンと運転者がいなければ走らないのと同じで、誰が偉いとか上下とかではなく、3者が揃ってそれぞれの責任を健全に果たすことで、事業は前に進んでいきます。

しかし…

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