山で道に迷ったら沢に降りてはいけない

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今日は 2020年12月25日です。

山で道に迷ったら沢に降りてはいけない
 クリスマスです。

いつもなら街にはクリスマスソングと煌やかなイルミネーション、シャンパンにクリスマスケーキに…と大いに盛り上がるところですが、今年は銀座ですらひっそりと静かなものです。

事務所周辺では、いつものローテーションに組み込んでいた行きつけの飲食店のうち、すでに3割くらいが撤退してしまったかもしれません。

久しぶりに行ってみたら店が閉まっていたということが最近は頻繁に起きており、その度に寂しい思いと、もっと早く行ってあげれば良かったと申し訳ない思いをしています。

店をたたむと、敷金は現状復帰費用で召し上げられ、備品は売却しようとしても二束三文。それどころか処分費をとられたりします。

銀行借入が残っていれば、返済をリスケするかコロナ対策融資で借り替えて破綻を先送りするのがせいぜい。

飲食店経営者の資金繰りの苦悩、働き口を失ったスタッフ。ここからどれだけの不幸が連鎖していくのかと考え始めると、言葉がありません。

これは温浴施設も同じこと。飲食店よりは事業規模が大きい分、結果が出るのに時間がかかりますが、これから撤退判断となる案件も増えてくることでしょう。

店舗集客型ビジネスは、多かれ少なかれコロナ禍の影響を受け、苦境に陥っています。

これからどうなるのかも分からず、冬山で遭難してしまったようなものです。

しかし、「遭難した時は下へ下へと降りてはならない」という鉄則があります。

下山中に迷うと、少しでも町に近づきたかったり、再び登り返す苦労を考えてとにかく下りたくなる気持ちになるのですが、山で下に向かえば沢か谷となることが多く、険しく見えない低い山でも、そこに食い込む沢には滝や崖があり、降りるのは危険です。多くの遭難者は心理的に沢に入り込んでしまいがちで、そこで滑落などの事故になってしまうようです。

逆に来た道を戻り、尾根をめざして上がると、作業道があったり周囲が見渡せて自分の位置もわかりやすくなります。開けた場所なら携帯電話の電波が届く可能性がありますし、捜索で見つけてもらいやすくもなります。

焦る気持ちを抑え、まずは体温低下を防いだり、自分の位置が確認できるところまで戻る方が遭難から助かる確率は上がるのです。

コロナの不安にかられて、営業時間を短縮し、入館人数を制限し、付帯部門を休止し、このサービスレベルでは正規料金はいただけないと割引…。これらは焦って沢を下り続けていく行為かも…

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