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今日は 2020年12月1日です。
◆冬の冷えと乾燥対策
コンビニエンスストア業界の平均日販は50万円を少し超えるくらいなのですが、業界トップのセブンイレブンの平均は65万円以上。業界平均に約1.3倍の差をつけています。
差がつく要因にはいろいろな見方がありますが、その傑出したマーケティング力と商品開発力が強さの源泉になっていることは間違いないだろうと思っています。
なので、セブンイレブンを利用する時は単に買い物をするだけでなく、常に「セブンイレブンは今どのような取り組みをしているのか」「最近どんな変化があったか」を観察するようにしています。
駅からの帰り道の途中にあるセブンイレブンの入口近くの什器エンド、いわゆる一等地売場ですが、そこで展開されていたのは、帽子や手袋やカイロなどの防寒具と、スキンケア、リップクリームといった保湿系の商品群。
つまり、「冬の冷えと乾燥対策」です。
地域によっても異なるとは思いますが、日に日に寒くなってくるこの季節、消費者が気になっていることに合わせてベストタイミングな提案をしているのはさすがと感じます。
しかし、冷えと乾燥対策というのは、まさに温浴施設が今こそ打ち出さなければならないテーマです。
・家庭のシャワーで簡単に済ませるのではなく、温浴施設のお風呂やサウナでじっくり身体の芯まで温め、血行を促進。
・水風呂や外気浴で体表近くの血流と発汗を引き締め、冷えを防ぐ入浴方法。
・アルカリ性の湯、洗体、アカスリ、塩もみ等で肌の新陳代謝を促しつつ、お風呂上りにはしっかり保湿ケア。
こうしたタイムリーなメッセージ発信や商品サービスの提案を、温浴施設はどこまでやれているのでしょうか。「温泉でお肌すべすべ」「お風呂でのんびりリラックス」とか「サウナでととのう」といった打ち出し方も大切なのですが、それはマンネリ化していないでしょうか。
特に保湿は盲点になっているところが多いのではないかと思います。
日本に多いアルカリ性の泉質は、入浴時はお肌がつるつる、風呂あがりにはさっぱりとしますが、皮脂と角質が落とされるために乾燥しやすくなっています。風呂あがりに適切に保湿しないと、かえって乾燥してしまうのです。
「温浴施設に行ったら翌日お肌がガサガサになった」なんて言われたら最悪だと思いませんか?
浴槽のひとつに保湿力の強い入浴剤を入れて、あがり湯としての利用を提案したり、化粧コーナーには全身の保湿に使えるアメニティを置いたり。対策はいろいろあるはずです。
温浴業界はコンビニ業界ほど正確な統計調査がありませんし、銭湯から大型施設までの平均値を言うことにあまり意味はないのですが、あえて付帯収入を含む温浴マーケット約2兆円÷公衆浴場数約2万件÷365日で計算すると、温浴施設の平均日販は27万円くらい。コンビニエンスストアのおよそ半分しか売上がないのです。
コンビニエンスストアの店舗面積は50坪くらいですから、坪あたり売上で比べれば温浴施設の効率の低さは目も当てられません。
考えようによっては…
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