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今日は 2020年11月5日です。
◆最終的には人次第
いま事業者が撤退して長期休館中の温浴施設の経営診断をしています。
休館といっても、最初と二度目の経営を担った会社はいずれも撤退し、売却の末に取得した現在の所有者が営業再開を模索しているところで、息を吹き返せるのかどうかも分からない状態でのご相談。
過去に経営が行き詰った主な原因は、過剰投資とマーケットの縮小でした。
当初そうなった経緯はよく分かりませんが、商圏人口が多くない地域であるにも関わらず、かなり立派な施設を作ってしまい、明らかなオーバースペック。
以前の事業会社2社は重たい減価償却や金利負担に四苦八苦しているところで、競合店が増えて広域商圏が削り取られ、さらに地域の人口も減少してしまい、売上が年々落ち込んで赤字が累積というパターンでしょう。
しかし、現地の施設を実際に拝見し、残っていた休館前の営業データや損益計算書を分析してみたところ、改善余地は多々ありました。
営業再開後に従前と売上が変わらなかったとしても、黒字化は可能ということが分かりました。
さらに、マーケット特性に合わせて効果的なリニューアルを行えば、売上の伸びも期待できますので、ふたたび過剰投資にならないようにさえ気をつければ、事業再生の道筋はハッキリと見えるのです。
今年はコロナ禍もあって、全国的に休廃業に追い込まれる温浴施設が増えています。
しかし、これまでの経験から言うと、実はほとんどの施設が再生可能と考えています。
いま新たに温浴施設を建設しようとすると、坪あたり200万円近い建築コストがかかってしまうことも珍しくありません。
坪200万円の建築コストを10年以内に投資回収しようとすれば、単純に考えて月坪あたり2万円以上のキャッシュフローが必要となります。月坪あたり賃料が2万円以上の店舗物件と言えば、かなり好立地の部類です。新築の温浴施設は事業開始時点でそのレベルの収益性を求められる宿命を背負っているということです。
それと比べると…
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