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今日は 2020年11月2日です。
◆外気浴はブルーオーシャン
前回のメルマガ第1392号「サウナーが増えると」(2020年10月31日執筆)で書いたように、サウナファンの比率が上がってくると、「サウナ→水風呂→外気浴」の利用人数が増え、その収容力が足りなければボトルネックで渋滞が起きて、利用不満足につながってしまいます。
その中でも、これまで日本の温浴業界がほとんど無頓着だったと言っていいのが外気浴。
まず外気浴の人数的な問題は椅子やベンチを置くだけでかなり改善できるのですが、露天に空きスペースがあるにも関わらず休憩場所を増やすことの効果に気づいていない施設がかなり多くあります。
椅子を置くスペースがないという場合も、植栽や浴槽に割いているスペースを減らしてまで外気浴休憩が必要とは思っていないことが多く、本気で工夫すればスペースが作れることが多いのです。
どうしても場所が作れないとなったら、露天と内風呂の壁を取り除いて内風呂に外気を入れてしまえば、浴室全部が外気浴スペースです。それをやっているのが箱根の天山や熊本の湯らっくすといった大繁盛店であると言えば、少しは気づいてもらえるでしょうか。
さらに、外気浴は人数だけが問題なのではありません。
様々なタイプの椅子があり、最近はインフィニティチェアといった贅沢なデッキチェアを導入する施設も出てきましたが、ととのうために最も大切なことは、頭を預けて首周りの筋肉を弛緩させられるかどうかです。
リラックスしすぎて頭がグラグラしたり椅子から崩れ落ちることを心配していると、緊張が解けずととのいにくいのです。
ハイバック式のデッキチェアが良いのですが、設置するにはスペースが必要です。スペースが少ない場合は場所をとらない椅子を選択せざるを得ませんが、それでも頭を預けられる工夫が欲しいところです。
これからの季節は気温が下がってきますが、露天風呂の床には石材が使われていることが多く、冬場の外気浴は石の冷たさで足先が冷えてしまいます。
これを防ぐには冷たさを緩和する素材の足置きや、桶を置いて足湯ができると嬉しいサービスになります。
また、他人が使用した後の椅子に座るのはちょっと気になるので、露天風呂の湯を桶で汲んで座面を流す人が多いのですが、浴槽の位置が椅子から遠い場合などは不便です。桶を用意していない施設すらあります。
椅子を流すために散水ノズル付のホースが用意されているとありがたいのですが、ほとんど見かけません。それをやっているのは錦糸町の小金湯。お洒落なデザインのリニューアルが話題ですが、ハードだけではないのです…
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