鶏口牛後

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今日は 2020年10月27日です。

◆鶏口牛後
 いよいよ本日は「温浴施設・新・10業態公開セミナー」です。

自分で企画しておいて言うのも何ですが、今回のセミナー準備は本当に大変でした。

新業態の施設プランと事業計画を10種類もまとめて発表するセミナーというのは、温浴業界の過去の歴史を遡っても一度もなかったことだと思いますし、これから先も私自身を含めておそらく誰もやらないでしょう。

ひとつの施設プランと事業計画は、通常はコンサルティングや設計のご依頼をいただいてから数か月の時間をかけて、膨大な作業プロセスを経て完成します。

同じフォーマットを使いまわせない新業態であれば、なおさらその難易度は高くなるのですが、それをいきなり10業態も提案するというのは、とうとう望月も頭がおかしくなったと感じた方がいたかどうかは分かりませんが、そのくらい異常な企画でした。

そんな企画に付き合ってくれたアクアプランニングの中村社長、吉澤主任には大変な労力を割いていただくことになり本当に申し訳なかったのですが、過去に一度も例がなく今後も誰もやらないだろう、ということは日本初にしてオンリーワンだということ(笑)ですので、アクアプランニングさんにはその栄誉に免じて許してもらえればと勝手に思っています。

しかしセミナータイトルから何かを感じ取っていただけたのか、今回はコロナ禍の中の有料セミナーであるにも関わらず、たくさんのお申し込みをいただきました。会場は満席となり、オンラインでも多くの方から参加のお申し込みをいただいています。ありがたいことです。

マーケットの縮小とニーズの多様化が同時進行する時代には、人それぞれに異なる価値観にどれだけ合わせられるかということが問われています。

「施設のスペック競争で地域一番になる」というのがこれまでの温浴業界における繁盛店のセオリーでしたが、今はそうやって競争の勝者になれても期待するほどの成果にはつながりません。地域一番店であっても7割経済に四苦八苦しているというのが現実です。

その昔学校で「鶏口牛後」という言葉を習いましたが、大衆全体をマスマーケティングでつかまえようとする考え方ではなく、人それぞれ異なる志向や価値観ひとつひとつに焦点を当て、そこで勝てる小さなナンバーワンやオンリーワンを幾つも持つことがこれからのマーケティング戦略だと考えています。

地域二番店、三番店のままレッドオーシャンに沈んでいくよりも、ニッチでささやかな日本一、日本初を持つ個性的な店が輝く時代になったのです…

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