小商圏化時代を生き抜く

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現在の温浴業界の空模様

今日は 2020年10月12日です。

小商圏化時代を生き抜く
 先週末は調査で北陸地方の温浴施設13湯を巡ってきました。

地方はまだコロナ禍による自粛ムードが根強く、入館時の検温や記名、館内消毒やディスタンス確保などの対策もかなり厳しく運用されていますが、どこもそれなりに客数は戻りつつあるという印象でした。

どこもそれなりに、と書いたのは、閑古鳥の鳴いているところがない一方で、突出した賑わいを見せているところもなかったということです。

人口10万人から30万人くらいのエリアでは、圧倒的な規模やスペックを誇る地域一番店が君臨し、それを二番店が追いかけ、三番店以下はその他大勢というような構造になっていることが多いです。

ところが週末に行った地域には、かつて規模の大きい健康ランドが2施設あったのですが、いずれもコロナ禍以前に廃業しており、残るは中小規模の公共温泉、銭湯、日帰り温泉、スーパー銭湯ばかりとなっています。

小商圏型の施設は集客の戻りが早かったということは前にも書いていますが、一方で小商圏型の場合は、よほど近隣の人口密度が濃くないと、1日千人を越えるような大量集客はなかなかできません。

近隣のマーケットボリュームが足りない分を補い、より事業性を高めるために、これまで商圏拡大戦略として様々な手法が生み出されてきました。

・館内着の提供・付帯部門の充実
・広域ナンバー1、オンリー1の魅力づくり
・高級化
・長時間滞在化
・ターゲットや利用動機の絞りこみ
・周辺観光施設との連携
・広域に向けた情報発信
…といったことですが、今はこれらの手法をもってしても、広域から集客できる確率が低くなってしまったのです。

然らばマーケットボリュームが小さい小商圏でもやっていける経営構造を作り出すか、あるいはこの時代でも大商圏から集客できる新しい価値を作り出すのか。

既存の施設も、これから開業を考えている企業も、どちらに進むべきかの戦略的分水嶺に立たされていると言えそうです。

(望月)

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