観光入浴・立ち寄り湯の可能性(3)

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今日は 2020年9月7日です。

 週末に九州付近を通過した台風10号。「これまでに経験したことが無い記録的な暴風や高波、高潮、大雨になるおそれがある」と言われ、180万人に対して避難指示が出て心配しましたが、どうやら大規模な災害には至らなかったようでひと安心です。

コロナ禍で苦しいときに被災してしまったらダメージは計り知れません。これからも災害には油断なく備えましょう。

観光入浴・立ち寄り湯の可能性(3)
 デスティネーションの次に考えなくてはならないのは、観光客・立ち寄り客というターゲットの消費特性です。

まずは「時間」という問題。観光客行動や広域移動の途中であれば、入浴に何時間も費やしてくれる可能性は低くなります。

通常は、館内でゆっくり過ごしてもらって食事やマッサージも…という手法によって施設利用の付加価値を高め、客単価を向上させたいと考えている温浴施設が多いと思います。

その地域に住む人が対象であれば、滞留時間が長いほど商圏範囲が広くなるのも間違いないのですが、時間のない観光客・立ち寄り客に対しては、長時間利用が前提の料金体系やサービスはミスマッチとなってしまいます。

むしろクイックコースや館内着なしといった対応を考える必要があります。

さらに「女性客」の場合は、男性よりも入浴に時間がかかる事が多いので、一層の配慮が必要です。

髪を濡らしたくない人にシャワーキャップ、早く髪を乾かしたい人にハイパワーなドライヤー。

そもそも女性は時間の問題だけでなく、身だしなみやスキンケア、メイクのことなど男性よりも難しい事情があり、通りがかりに衝動的に立ち寄り入浴してくれる可能性が低いのです。

そういった事情にきめ細かく対応し、しかもその情報が事前に届いていなければ、多くの女性にはお風呂に立ち寄ろうと思ってはもらえないでしょう。

もうひとつ、考えたいのが「ファミリー客」。かつての温浴施設はファミリーを得意の客層としていましたが、時代の変化とともにファミリー客は減少、代わりにひとり客と年配客が増えています。

しかし、旅行においては、「ひとり旅」が全国平均で16.5%、「家族旅行」が26.7%となっています。(*1)

温浴施設としては…

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