観光入浴・立ち寄り湯の可能性(2)

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今日は 2020年9月5日です。

観光入浴・立ち寄り湯の可能性(2)
 一般的な温浴施設の集客力が届く範囲(商圏)は、施設のタイプにもよりますが、移動時間にしておよそ10分から30分圏と言われています。このエリア内でリピート客をしっかり確保できれば温浴事業は安定するのです。

しかし、そのエリアに十分な人口ボリュームがない場合や競合環境が厳しすぎる場合は、いくら日々の運営を真面目に頑張っても売上が足りないということが起きます。

そうなると、リピートの頻度は低くなっても、もっと広域へ、地元に住んでいない人へと集客対象を拡げなければならない。それが観光入浴・立ち寄り湯というマーケットです。

はっきり申し上げて、通常はそのような戦略はおススメしません。地元でリピート客をつかむことに比べると難易度が高いからです。それでもやらなければならない状況にあるときに出てくる選択肢とご理解ください。

まず、観光入浴・立ち寄り湯マーケットにアプローチするためには、遠くの人がわざわざ利用したくなる動機づけが必要です。

通常は地域一番化、つまり商圏内で「一番」と評価される魅力的要素を持つことによってマーケットからの支持を得ます。「このあたりで一番大きい、安い、種類が豊富」といった比較されやすい指標です。

多くの地域一番要素を持ち、売上ナンバーワンの施設が地域一番店となりますが、総合力で一番店となれなくても、何かしら部分的にでも一番の要素を持つことで一定の存在感を示すことができます。「施設は小さいけど、水風呂の大きさと水質では地域一番」といったことです。

これらは「一番化戦略」と言って、エリアマーケティング戦略の要ともいうべき考え方です。

 ところが、その地域に住んでいない人に対しては、一番化戦略はそれほど有効ではありません。いくらこのあたりで一番と言っても、他の地域でもっとすごい店を知っているよ、と思われてしまうのです。

その地域に住んでいない観光客や通過客に対しては、地域一番ではなく、別の利用目的を訴求する必要があります。

それは…

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