定説と金太郎飴

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今日は 2020年8月6日です。

定説と金太郎飴
 かなり昔から、「スーパー銭湯が成立するためには、10万人以上の商圏人口が必要」と言われていました。この考え方は私が言い出したわけではなくて、私が1990年代後半に温浴施設コンサルティングを始めた頃には既に定説となっていたものです。

後になって、自分なりにこの定説を検証してみました。

25年前の温浴マーケットサイズ(入浴料の1人あたり年間平均消費支出金額)は約1万円。10万人の商圏人口があれば、その場所では約10億円という市場規模が対象ということになります(単純モデルで、2次、3次商圏の広がりとか観光マーケットは考慮せず)。

10億円の市場規模において、既存の銭湯などよりも競争上優位に立てる温浴施設を作るとすると、その市場占有率は一番店シェア19%〜26%を獲得するので、入浴料売上は1.9憶円〜2.6憶円。付帯収入を加えると年間売上は4億円〜5億円となります。

当時の建築コストは坪あたり100万円程度で、スーパー銭湯は500坪くらいが標準サイズでしたから、初期投資は5億円。それで年間売上が4億円〜5億円なら投資回転率は0.8回転〜1.0回転となり、5年もあれば危なげなく投資回収できるということなのです。

スーパー銭湯は1980年代後半から増え始め、1990年代後半にはそれなりに成功・失敗情報も蓄積されてきていましたので、「必要商圏人口10万人」が経験測的に言わるようになってきたのでしょう。

商圏人口×1人あたり年間平均消費支出金額(マーケットサイズ)×市場占有率(シェア)という計算式…

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