第二波への備え(5)〜力を合わせる

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今日は 2020年7月1日です。

◆第二波への備え(5)〜力を合わせる
 「営業再開したものの、客足がなかなか戻らない。何か良い集客回復策はないものだろうか?」これは今現在の温浴業界が抱える共通の願いだろうと思います。

ひとつ良い情報があります。

琵琶湖の南側に位置する、滋賀県守山市のスーパー銭湯「ほたるの湯」では、通称「アベノマスク」を持参したら大人1人分の入館料が無料になるというキャンペーンを展開、6月15日から29日までの2週間で、なんと1120セットが集まったそうです。
https://www.fnn.jp/articles/-/57302

この2週間で1120という数字は注目に値します。ほたるの湯は施設内容が充実した有力施設ですが、それでも1つの販促効果として2週間で1120人を集客できるとしたらかなり強力な販促手法だったということになります。

例えばネットクーポンを始めた場合、その集客力は普通の温浴施設ではだいたい月に数十人から数百人ですから、このアベノマスクキャンペーンがいかにタイムリーで消費者心理に刺さるものであったかが分かります。

全国で「概ね配布完了」となったのはつい最近のことですから、まだ「届いたものの今さら…」と持て余している人がたくさんいると思われますし、せっかく多額のコストをかけて配られたものを無駄にするのもどうかと思っている人には、社会福祉協議会に寄付という社会貢献につながるなら、と行動につながりやすいのです。

アベノマスクキャンペーンは温浴施設に限った販促手法ではなく、小売店や飲食店などあらゆる店舗集客型ビジネスに有効ですから、ここは早い者勝ち。こんな情報を温浴業界で共有して一斉にキャンペーンをスタートしたら、業界全体の集客の底上げにもつながることでしょう。

そのようなスピーディな動きを実現するためには、温浴業界全体がつながってお互いに情報や意見を交換できるような場が必要なのです。

この新型コロナ問題が勃発してから今日までを振り返ってみても、

「行政からの休業要請、法的強制力はないのに従わなければならないのか?」

「この地域は公共温浴施設が多いので、リスク回避重視でみんな早期閉館してしまった。業界全体としてはどうなのか?」

「うちだけ営業を再開したらお客さんが集中して密になり、結果的に批判されるかも…」

「温浴施設として感染拡大防止対策はどこまでやればいいのか。際限がないので基準が欲しい」

「コロナウイルスは高温に弱いという話を聞くが、サウナ室の中は安全と言っていいのか?」

「うちはなかなか客足が戻ってこない。他の施設ではどうなんだろう。うちだけが特に苦戦しているのだろうか?」

…というように、自店だけで考えていてもなかなか答えが見つからないことがたくさんあったと思います。

第二波への4つの備えの4つ目は「温浴業界全体で力を合わせる」ということです。

(4)力を合わせる
 単独で悩み苦しんでいるだけでは解決できなくても、仲間で共有し、共に考え、一緒に取り組むことで前進できる問題がたくさんあります。

コロナ禍が続けば、今後も同様のことがたくさん起きるでしょう。

いつまでも同じ目に合わないようにするためには、温浴設備を有する事業者同士がつながり、いざという時には協力しあえる関係をつくることが必要なのです。

それを目指しているのが温浴事業者ネットワーク、通称「元気玉プロジェクト」なのです。

一般公衆浴場、その他公衆浴場、さらに宿泊・スポーツ・介護施設、そしてその取引先も、お風呂やサウナに絡む事業者という点では運命共同体です。それぞれ既存の業界団体がたくさんありますので、新たな統一的団体とか考え始めると話がややこしくなり、協力関係の実現が遠のきます。

難しい問題はさておき、今後の危機に業界全体で力を合わせて対処するために、ただ「ゆるやかに繋がっておくこと」だけを目指しています。

このネットワークが形成されれば、コロナ問題に限らず、業界の問題解決や発展に向かっていける可能性が高まるものと信じています。

活動はこれからですが、のんびりはしていられません。まずは1人でも多くの方のご賛同をお待ちしております。
https://02637.online/project

(望月)

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