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今日は 2020年6月9日です。
◆閉店続出
過去に何かしら関わりのあった温浴施設が閉店、という話が次々舞い込むようになってきました。
全国の温浴施設の閉店情報を集めたサイトがあったので見てみたのですが、関わりがなくても知っている施設の閉店情報がたくさんありました。やはり3月から閉店が急増しています。
https://kaiten-heiten.com/category/beauty-health/public-bath/
この状況のままでは、これからも残念な知らせが続くのでしょう。
今は少しずつですが、世の中は日常を取り戻しつつあります。これから再び危機に向かうことなく回復傾向が続くことを祈るばかりですが、復興にどのくらいの時間が化かるのか、第2波3波があるのか、先のことはまだ分かりません。
先の分からないことにたいして手を打つのはリスクが大きいのは間違いありませんが、かといって手を打たないのも危険な賭けであることに変わりはありません。
コロナショックの終息と経済の回復をただ待っているだけでは、いずれ身動きする体力すらなくなって廃業に追い込まれてしまう可能性もあるのです。
まだ体力のあるうちが、大胆な変更にチャレンジして局面打開を図るタイミングだと思います。
大胆な変更と言っても、いきなり大規模リニューアルを、という意味ではありません。
大きな投資をしなくても、普段は失敗をおそれてなかなか踏み切れなかった施策があると思います。
例えば料金体系です。
単純な入館料の上げ下げだけでなく、オプション料金、会員制度、時間制、予約制、貸切、サブスクリプション、ダイナミックプライシング…これらを含めた抜本的な料金体系の見直しに本気で取り組んでみる機会ではないでしょうか。
客数が元に戻らなければ、その分だけ客単価を上げるか、コストを下げなければ採算はとれません。
客数ダウンが昨対何割というレベルなら、見えない部分での細かい努力だけでは到底補いきれないでしょう。
価格を変えるということは、それに見合うだけの価値を提供しなければ顧客はついてきませんので、必然的にすべてを変えていかざるを得ないのです。
「高地トレーニング」という考え方があります。低圧、低酸素、低温の環境下でトレーニングすることで身体が厳しい環境に適応し、平地に戻った時にパフォーマンスが向上するという方法ですが、今の経済環境はまさに高地と同じことです。現在の環境に順応できれば、経済活動が回復していく時には自然に経営状態が良くなるということ。
ただ終息や回復を待っているだけではなく、かといって無謀な投資をするということでもなく、ソフト面で大胆な変更にもチャレンジして、可能な限り収益性改善の可能性を探るべき時だと考えています。
(望月)