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今日は 2020年4月15日です。
◆最後まで走る
昨日、平塚市の太古の湯グリーンサウナ加川社長から電話がありました。
東京都の営業休止要請の対象施設としてサウナが明記されたことを受け、神奈川県にある自店はどうすべきかという確認でした。
前に書いたように、太古の湯グリーンサウナは1971年以来49年間に渡る営業を終え、来月の5月6日をもって閉館することを告知しています。皮肉なことに政府の緊急事態宣言で指定された自粛要請期間と同じ日なのです。
東京都に隣接する神奈川県では、まだ具体的な営業休止対象の指定が行われていませんが、基本的には東京都と同様の方針となるはずです。そうなると「スーパー銭湯」「岩盤浴」「サウナ」は自粛要請の対象です。
しかし、あくまでも自粛要請であって、法的な強制力はありません。
一方で、新型コロナ問題に対する世間の不安やストレスは募る一方。店舗に対して心無いクレームなどが増えていることもニュースになっています。「こんな時になぜ営業するのか」と言ってくる人がいるかも知れません。
私は、「最後まで続けてください!」と言いました。
政治家やお役人は、休止対象業種や営業時間を指定することで、現場にどのようなことが起きるのかあまり理解できているとは思えません。批判やクレームを言う人たちは、自分のストレスをまき散らしているだけで、本気で店と関わろうとしているわけではありません。
そんな人たちの言うことを聞いて、ゴールに向かう最後の瞬間を邪魔される道理は何もないのです。
加川社長はサブスリーのマラソンランナーでもあります。もし42km地点まで走ってきたところで突如「大会が中止になったので、今すぐ競技をやめてください」と言われても絶対にゴールまで走るのをやめないでしょう。
競技会のルールとか、公式記録が成立するかどうかとか、そんなことはもう関係ないのです。
いまグリーンサウナのホームページのお知らせには、こう書いてあります。
───
4月13日、東京都が休業要請対象施設リストにサウナを追加いたしました。
太古の湯グリーンサウナは、
新型コロナウィルスの感染防止に細心の注意を払いつつ、
予定どおり5月6日まで営業を続けて参ります。
残り少ない日数となりますが、何卒よろしくお願いいたします。
───
言葉数の少ない5行のメッセージに、静かですが強い決意を感じます。
「行政がはっきり方針を示して欲しい」とか「近隣施設と横並びにする」といったことではなくて、自分がどうしたいのか、自分自身で決める。それが経営なのです。
近いうちに太古の湯グリーンサウナに応援に、と言いつつサウナに入りに行こうと思っています。
(望月)