コロナとインハレーション

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今日は 2020年4月4日です。

◆コロナとインハレーション
 2日前、サウナメーカーMETOSの吉永社長がご自身のFacebookで、国際的サウナメーカー、KLAFS社(ドイツ)のプレスリリースを紹介していたのですが、そのプレスリリースの結びにはこう書かれていました。

──したがって、免疫力を向上させ、コロナウイルスと戦う上でサウナ浴とドライソルトインハレーションは最適です──

この一文を読んだ時、「えっ!もしかすると?」という仮説が頭に浮かびました。それはロシアのことです。

いま「日本は中国と近く、行き来が多かったにも関わらず、国際的にみればコロナウイルスの被害を比較的うまく抑え込んでいるように見えるのはなぜか?」という議論がありますが、G20の中で日本以上に人口あたり死亡例が少ない国がロシアなのです。

様々なお国柄というかそれぞれ事情がありますから、単純に比較できない部分も当然ありますが、報告されている人口あたり死者数で言えば日本の半分以下になっています。
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/death.html

このデータを見た時は、ロシアだけに国家的な抑え込みが強力なのか、あるいは人口密度が低いから人の接触機会が少ないのかも…などと勝手に想像していたのですが、上記プレスリリースに書かれている「ドライソルトインハレーション」という文字を見て、ロシアの状況と関連があるのかも知れない、と思ったのです。

今回のコロナ不安の中でも日本ではひとつも話題になっていませんが、塩の微粒子を含んだエアロゾルに呼吸器疾患改善の効果があるということは、ヨーロッパではよく知られています。

かつて岩塩の採掘坑で働く鉱夫たちに石炭の鉱夫には見られない健康改善効果が見られたことから、塩の効果が各地で研究されるようになり、「ハロセラピー」「ソルト・セラピー」と呼ばれるようになっているのですが、その研究の先進地がロシアなのです。
https://hts-saltworld.sakura.ne.jp/salt10/salt10-6.html

私もこの塩の効果の話を知り、ドイツに視察で行った際に岩塩採掘坑の環境を模した施設や塩分を含んだ空気を呼吸させるインハレーション施設を見学し、さらに塩への関心を強めることになりました。

ちなみに、「インハレーション」というのは「吸入」という意味で、ドイツでは塩水を流下させて空気を通し塩分を空気中に漂わせる装置から、岩塩で囲まれた部屋、喘息治療に使われるネブライザに似た器具まで、いろいろな形で塩の吸入を推奨していました。

以前、岩塩を大量に使った岩盤浴「ザルツ・ゾーン」をつくり、その中でロウリュをやっていたところ、常連のおばちゃんから「ここに通っていたら喘息が治っちゃったのよ!」と言われたことは今でも憶えています。

精製された塩化ナトリウムではダメですが、天然塩であれば、誰にでも良いことがあり、単純で経済的、そして副作用がありません。温浴と同じように、良い塩も「本物」と言うべきでしょう。

コロナウイルスとロシアと塩を結びつけて考えるのはちょっと強引過ぎる仮説かも知れませんが、日本でも塩の効果はぜひもっと研究して欲しいテーマなのです。

まだエビデンスが充分ではないので、大々的に効果効能を謳うことはできませんが、エビデンスが積みあがるのを待ってもいられません。温浴施設の環境の中に塩を使うことは、もっと積極的に取り組んで良いのではないでしょうか。

(望月)

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