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今日は 2020年3月31日です。
◆13年ぶりの訪問
昨夜は福岡県で報告会を終えてから、車で大分の長湯温泉に向かいました。
目的地は2007年に日帰り温浴棟の増築をお手伝いした旅館、長湯温泉かじか庵さん。
灯りのない真っ暗な山道を走っていると、以前何度となく通っていた頃の記憶が次々と甦ってきます。
正直に言うと、向かいながら少し不安を感じていました。2007年と言えば今からもう13年前。当時は自分なりに精一杯の知恵を絞ってお手伝いしたつもりなのですが、それから13年の間に世の中の温浴ノウハウは随分進化しています。
その後もかじか庵さんとは電話やメールでのやりとりをしたり、セミナーでお会いしたりはしていましたが、現場を見るのは久しぶりです。13年前の仕事を今見ると、はたしてどう感じるのでしょう。当然施設の経年劣化も進んでいるはず…。
到着して、遅い夕食をいただきました。相変わらず楽しくお話ししてくれる女将さん。そして山菜や川魚を使った手作りのおいしい料理。しかし、その料理は13年前よりもずっと素敵でお洒落に変わっていました。レストランの内装や備品もよく手入れされていて経年劣化はまったく感じさせません。
食後、部屋でひと休みしてから深夜に大浴場「ゆの花」へ。日本一の炭酸泉と言われる長湯温泉の湯が素晴らしいのは自然の恵みですから相変わらずでしたが、最も気になっていたのはサウナです。
この13年間に最も変わったのはサウナの技術やノウハウですから、もう陳腐化してしまったのではないかと恐る恐るサウナ室に入りました。
正直な感想を申し上げますと、それは「控えめに言って最高」のサウナでした。デザインこそ少々古さを感じさせますが、機能的にはまったく問題なく、温度セッティングも絶妙。そしてサウナストーンに水を掛けると何とも心地よい蒸気に包まれます。
壁面には「セルフロウリュ」と書かれたPOPが貼られていました。どうやら私が作成したPOPのようで、そこには「日本でセルフロウリュが楽しめるのは大阪のニュージャパンサウナSPA GRANDEとここの2箇所だけです」と書かれていました。
今でこそ、日本中でセルフロウリュを楽しめる施設が増えましたが、13年前はまだ誰もやろうとしていなかったのです。よくぞ勇気を出して採用し、続けててくれたものだと感激しました。
そしてミネラル豊富な井水かけ流しの水風呂と外気浴を堪能させてもらい、そのまま気を失うようにぐっすり眠ることができました。
朝起きてもう一回大浴場へ。山の清々しい空気、小鳥のさえずり、源泉、井水、そしてサウナ。何もかもが素晴らしく、新型コロナウイルス問題など遠い世界の出来事のようです。
前回「湯治に追い風」ということを書きました。これまで都市部からあまりにも遠すぎるために人に知られていなかった長湯温泉ですが、こういう土地にこそ、これから注目が集まるのではないかということを感じています。
(望月)