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今日は 2020年3月28日です。
◆日本とフィンランド
新型コロナウイルスの感染者は増え続け、事態は深刻化する一方となっています。首都圏は緊急事態宣言の一歩手前の状態にあり、スーパーでは行列やパニック買いが起きています。
各地の温浴施設でも営業時間短縮や臨時休館のお知らせが相次いでいます。
前回書いたように、集客施設にとって一度落とした来館者数を回復させるのは大変なことですから、できる限り踏ん張りたいところですが、近くで感染者が出たり政府からの自粛要請が出れば、ここまでは比較的元気だった温浴施設とはいえ、自店の努力だけではどうにもならなくなってきます。
どこまで深刻化するのか?いつまで続くのか?という見通しも立たないまま、日に日に企業体力が削られていくばかりなのは本当に辛いことと思います。
自分なりに、ここまで報道されている重症化率や死亡率、集団免疫形成までの感染割合、空き病床数などの数字を拾って、ざっくり試算してみたのですが、分かったのはコロナウイルスの感染力に対して、圧倒的に医療リソースが足りていないということです。
政府は経済活動の維持と医療崩壊とのバランスを見ながら感染拡大ペースを極力コントロールしようとしているようですが、おそらく焼け石に水。季節の変化とともにウイルスの感染力が急激に弱まらない限りは、医療崩壊が起きつつも、経済活動的にも深刻な事態が長期に渡って続くという最悪のシナリオに向かうのではないかと想像しました。
現時点で、決して楽観はできないということです。
今できること、という意味ではこれまでにもいろいろと書いていますが、もうひとつお伝えしておきたいことがあります。
検査数を抑えている日本の感染者数の発表は信用できないとも言われていますが、そうだとしても、国内死亡例は49名(3月28日厚生労働省発表)。世界の状況と比較すれば日本は今のところ新型コロナウイルスによるダメージが少ない方だと思います。
ネットでは「これって入浴習慣のおかげでは?」という声が徐々に増えてきています。
サウナの国フィンランドはWHOからレベル2と区分されていますが、今のところ死亡例は3人。日本との人口比で20倍としても60人相当ですから、日本と同じような水準です。
これまで「温浴で健康増進」「温浴は不要不急ではなく人と社会に必要な存在」と考えてきたのであれば、苦しくても諦めずに可能な限り営業を続けて欲しいのです。
外出や営業の自粛要請、NO3密などでジムやカラオケ、さらに飲食やマッサージ、休憩、岩盤浴などの休止はあっても、なんとか受付と浴場だけは動かして欲しいのです。最終的には銭湯と同じ業態になりますが、それが温浴施設の本質です。
免疫力アップ効果だけでなく、不安やストレスを緩和する意味でも、このような時だからこそ温浴施設を必要としている人がたくさんいるということを忘れないでください。
(望月)