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今日は 2020年3月27日です。
ついに温浴施設でも新型コロナウイルス感染例が出てしまいました。長期滞在のお客さまだったようです。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/595307/
今のところ集団感染にはなっていないようですが、温浴施設には飲食や休憩、宿泊、ジム、カラオケなどもありますので、「温浴施設だけは大丈夫」ということはありえません。引き続き油断なく感染拡大防止に努めるほかありません。
◆再スタートダッシュ
何らかの理由で縮小営業や休館を余儀なくされるなど、何か月間もの長期に渡って売上を著しく減少させてしまった場合、通常営業を再開できたとしても、経験上、集客や売上はなかなか元に戻らないようです。
一般的に温浴施設の集客はリピート客の占める割合が半数以上、開業から年数が経過して集客安定している施設では9割以上がリピーターということもあります。
これらの固定客は生活パターンの中にその施設の利用が組み込まれており、習慣化しています。「週末は温泉で1週間の疲れを癒す」とか、「何日かに1度はサウナで汗を流さないとスッキリしない」といった人たちです。
そういう人たちは、自分が通っている施設が休館していたり、お目当ての設備が使えないといったことがあると、他の施設で温浴欲求を満たそうと探します。そして新たな習慣が形成されてしまうため、簡単には元に戻らないということなのでしょう。
トレーニング理論に「病気やケガで、あるいは長期休暇のために体を動かさないでいると、失った体力を取り戻すのに休んだ時間の3倍以上の時間を要する」という考え方がありますが、それに似ているのかも知れません。
例外的に、長期的な縮小営業や休館から一気に復活できるのは、リニューアルオープンの時です。大々的にリニューアルオープンということを宣伝して注目されますし、一度離れた元リピーターの人たちも、「リニューアルしたらしいから、また見に行ってみるか」と戻ってきます。
そのくらいのインパクトがないと、一度離れて別のところを利用する習慣がついてしまった人たちを呼び戻すには時間がかかってしまうのです。
この新コロ騒動も、いつか終息します。その時にはおそらくリピーターもかなり減らしてしまっている可能性がありますから、リニューアルオープンに相当するくらいのインパクトを出していかないと、売上は戻せません。
ダメージを最小限に食い止めるためにも、今から再スタートを見据えた準備が必要だと思います。
大規模な工事と投資を伴うリニューアルでなくても「変わった感」は作り出せます。
どこをどう変えるのか。リニューアルイベントの企画、ネット集客強化の仕込み。今の自粛ムードを変えることはできなくても、再スタートダッシュでは差がつけられるのです。
(望月)