小便小僧に毎月4万円

この記事は有料メールマガジンを一時的に無料にて公開しているものです。

有料メールマガジン「日刊アクトパスNEWS」のご案内はこちら

==============================================================================

有料メルマガ「日刊アクトパスNEWS」会員の皆様

今日は 2020年3月25日です。

◆小便小僧に毎月4万円
 自宅で台所を使っている時、ふと「時々温浴施設の浴槽周りから小便小僧のように出ている水漏れを見かけるけど、あれは毎分どれくらいの量になるのかな?」と疑問がわいて、蛇口から水を流して量ってみました。

ごく細い水流だと、だいたい毎分1L。大人の小便のような勢いだと毎分3Lくらいは流れるようです。

間をとって毎分2Lとしましょう。

仮に
・15度の井水を25度昇温して40度のお湯にする
・1立米の水を1度昇温するのに必要なエネルギーコストは8円
・その排水は下水道に流し、1立米あたり300円
という条件だとすると、お湯の漏水は1立米あたり500円の損失です。

もし毎分2Lの漏水が絶え間なく続くと、24時間で2.88立米、金額にして1,440円。1ヶ月で43,200円、1年で518,400円というコストがムダに流れていく計算です。

営業利益率が15%の温浴施設であったとすると、50万円のコストを取り返すためには333万円の売上が必要になります。それは何日分の売上に相当するでしょうか。

あるいは年間50万円のコスト削減が可能な施策であれば、250万円の投資をしても5年で回収できる、という言い方もできます。

このように書けば1箇所の漏水を止めるのがどのくらい重要なのか、分かってもらえるでしょうか。

業績低迷に苦しみ、日々の客数増減に一喜一憂する傍らで漏水はいつまでも放置している…という温浴施設を意外と多く目にしてきました。しかもそのような施設では、たいてい漏水は1箇所ではなく、複数箇所で起きていたりするものです。

これは漏水に限った話ではありません。あらゆる部分にメンテナンスが行き届き健全な状態が維持できているのかどうかを、常にチェックしていなければならないのです。

見過ごしたり放置していると、それはムダなコストになっているばかりでなく、安全性の低下、さらには突然のトラブルで営業できなくなるなど大きな経営リスクにつながりかねません。生活習慣病と同じことで、不摂生を続けるといつか大病になったり、寿命を縮めてしまうのです。

世間ではコロナで毎日不安になるニュースが続き、売上減を余儀なくされているところも多いですが、これは世の中全体を巻き込んだ大きな動きですから、当面一個人や一企業としてはしっかり自衛する以外どうしようもありません。

こんな時こそ地に足をつけ、自社(自分)のメンテナンスを徹底的に見直す機会だと思います。

(望月)


Share this...
Share on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter