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今日は 2020年2月7日です。
◆新型コロナウイルス騒動とインバウンド
昨日会議でおうかがいした企業は複数の温浴施設を展開しているのですが、その中には立地条件的にインバウンドの恩恵を享受してきた施設があって、昨今の新型コロナウイルス騒動でかなり影響を受けているとのことです。
連日のニュースはとどまるところを知らず、あれほど活況が続いていた訪日外国人マーケットはピタリ動きをとめています。弊社事務所のある銀座も静かです。
これからどうなっていくのかまだ分かりませんが、どうやら早期収束は期待できそうにありません。増税や異常気象で冷え込んでいたマーケットにさらに追い打ちをかけるような出来事が続いており、今後の日本経済の雲行きが心配です。
中国当局からWHO(世界保健機関)へ原因不明の肺炎の発生が報告されたのが2019年の大晦日。
そこから1ヶ月ちょっとの間にあれよあれよと騒ぎが大きくなり、これまで訪日外国人で賑わっていた場所はすっかり静かになってしまいました。
いくら時流やトレンドを読もうとしても、このような変化までを予見するのは難しいことです。
この変化を見て、「言わんこっちゃない。やっぱりインバウンドなんて水物。」と切り捨てるのは早計です。
日本人マーケットvs外国人マーケットという二者択一の議論をしなければならない訳ではありません。
自社の持つ特性や強みと、マーケットの求めるもののどこに接点が見いだせるのかを常に問い続けることがマーケティングであり、その答えのひとつが時にはインバウンドであったり、サウナヘビーユーザーであったり。あるいはバイク乗りであったり、女性客であったりということなのです。
マーケットは常に移り変わっていくものですから、永遠の安定も、ずっと右肩上がりもありません。常に複数のマーケットとの接点を探り続けるしかないのです。
かつては最もボリュームがあり安定的で右肩上がりだった日本の中流層、一般大衆が縮小マーケットになってしまったのですから、誰もがのんびり構えてはいられません。
そういう時代だからこそ、常にアンテナを張り巡らし、敏捷に動けることが大切なのです。
ちなみに、インバウンドのことを言えば、新型コロナウイルス騒動が収束すれば活況は必ず戻ってくると思います。オリンピックやVisit JAPAN Campaignといったことよりも、アジア諸国の隆興という大きな流れの中で起きていることですので、そう簡単に変わるような動きではないのです。
(望月)